韓経:LG電子、家電利益率が世界最高…「55年モーター技術」が秘訣

  • 2016年5月18日

LG電子の家電事業を担当するH&A事業部門が世界主要家電企業のうち最高の営業利益率を達成した。今月初めまでに発表された世界家電企業の今年1-3月期の実績を総合した結果だ。

LG電子H&A事業部は1-3月期、売上高4兆2195億ウォン(約3900億円)、営業利益4078億ウォンで、事業部史上最高の営業利益率(9.7%)となった。米ワールプールの営業利益率は6.1%、スウェーデンのエレクトロラックスは4.5%だった。

サムスン電子でテレビ・医療機器などを生産するCE(消費者家電)事業部門の1-3月期の営業利益率は4.8%だった。LG電子でテレビを担当するHE事業部の営業利益率は7.7%だった。業界関係者は「家電は他の電子製品より人件費の比率が高く、営業利益率が4%でも良好な水準」とし「10%近い営業利益率はほとんど見られない」と話した。

このように高い営業利益率の秘訣はLG電子が55年間にわたり蓄積してきたモーター技術にあるという分析だ。LG電子の関係者は「他の製品より収益率が高いプレミアム家電があったため、不景気の中でも高い営業利益率となった」とし「プレミアム家電の競争力を決めるのがモーター技術」と説明した。

◆「ツインウォッシュ」ヒットの秘密もモーター

モーター技術の競争力が最もよく表れたのが1台あたり200万ウォン以上の高価洗濯機「ツインウォッシュ」。洗濯機2つが上下にあるツインウォッシュで上の洗濯機のドラムは垂直に、下の洗濯機のドラムは水平に円を描いて回る。このように異なる方向で生じる振動は共振現象を起こし、製品の寿命を短縮させるおそれがある。

LG電子モーター研究室のイ・ホジェ研究員は「特定の振動が別の振動に加わって米国では橋が崩壊したほど共振現象は強力だ」とし「このような振動を減らすにはモーター技術が必須」と伝えた。一日に最大700台売れるツインウォッシュを前に出してLG電子は1-3月期、米国ドラム式洗濯機市場でシェア26.4%を確保し、2位のサムスン電子(21.2%)との差を広げた。

空気清浄器・エアコンなど室内で使用する家電製品が増え、モーター技術力はさらに重要になっている。製品の稼働による騒音と振動を減らしてこそ室内で無理なく使用できるからだ。電力供給によりモーター回転数を調整できるインバーターモーターがLG電子モーター生産に占める比率が昨年の45%から来年は70%まで高まるのもこうした理由からだ。

◆持続的な投資が結実

今では核心の競争力になっているが、2000年代初期の国内家電業界ではモーターに関心が向けられなかった。製品開発や品質検証に多くの費用がかかるが、収益性は低いからだ。サムスン電子など他の大企業は通貨危機直後、モーター事業部門を整理または分社化した。しかしLG電子は関連研究人材と投資をむしろ増やした。海外でもLG電子ほどのモーター事業部を保有する家電企業はない。LG電子モーター担当役員は「家電製品の競争力の核心であるモーターは捨てられないという経営陣の意志があったため」と話した。

モーター技術者らはベルトなく洗濯機のドラムの下で駆動するDDモーターを世界で初めて開発し、電磁気だけで作動するBLDCモーターの商用化に成功した。一般モーター分野で追い上げてきた中国を技術力で退けたと評価されている。中国企業が容易に追撃できるエレベーターと産業用モーター部門は分社した。LG電子H&A事業部はこのように養成したモーター技術人材を新製品企画段階から参加させている。主要家電企業では唯一だ。イ・ホジェ研究員は「洗濯機から草刈機まで製品によって必要なモーターの仕様が違うため」とし「モーター技術者の立場でも製品に対する理解を深めることができ、モーター技術の開発に役立つ経験になる」と説明した。