韓経:【社説】労働改革に非常手段を動員したフランス、両手離した韓国

  • 2016年5月13日

オランド大統領が導くフランス社会党政権が週35時間労働制の廃止、解雇要件の緩和などを含めた労働法改正案を議会表決なしに緊急命令の形で閣僚会議を通過させた。欧州で最高水準(10.3%)である失業率を下げて経済に活力を吹き込もうとするなら果敢な労働改革が避けられないという判断で非常手段を持ち出したのだ。フランス憲法は政府が「緊急な状況」と判断すれば、首相が閣僚会議で法案を通過させられる緊急命令権を許容している。

マニュエル・ヴァルス首相は「労働法の改正案が現実的に議会の壁を乗り越える可能性があまりない。この改革はどうしても必要でありフランスは前進し続けなければならない」として法案の通過を宣言した。背後にはもちろんオランド大統領がいる。彼は「雇用問題がテロよりも脅威的」としながら労働改革の不可避性を力説してきた。オランドが社会党内ですら反対が少なくない労働法の改正を断行したことは、伝統的な支持勢力である左派の支持よりも経済再生が優先だと判断したためだ。フランスの失業率は2013年以降ずっと10%台と高い。2000年の週35時間労働制の導入前は8%台だった。特に青年失業率は24%で非常に深刻だ。解雇が難しい硬直的な労働市場のせいだ。労働法の改正案で「受注や営業利益が減った時」は解雇できるようにしたのもそのためだ。

韓国内の労働市場も大きく異ならない。あらゆる対策にもかかわらず4月の青年失業率は10.9%で4月基準としては史上最高値だ。3カ月連続の二桁だ。それでも政府が国政課題として選んだ労働改革は一歩も前に進めずにいる。期間制法は撤回され国会に係留中の派遣法は内容が大きく後退して期待するものがない。政府の一般解雇と就業規則の変更指針は柔軟性の向上どころか解雇を事実上不可能にさせてしまった。それでも野党圏と労働界は「容易な解雇」だとしてすべての労働改革を無にする態勢だ。完全に新しい労働改革案を組まなければならない状況だが、政府は国会のせいだけして与党も特に関心がないようにみえる。フランスはただの遠い国の話にすぎない。