韓経:【コラム】米国で聞く韓国危機論

  • 2016年4月28日

数日前それぞれ違う職業を持つ専門家たちから韓国と世界経済の状況についての話を聞いた。韓国の中小企業輸出支援団体のある要人は「米国が変わった」と言った。以前は韓国の中小企業の輸出商談会の開催を米国の州政府に問い合わせればうまく協力できたが、この頃は状況が変わったということだ。「一方的な輸出商談会はできない。米国に投資を約束するか、米国企業が韓国に進出できるよう橋渡しをしなければならない」という条件をつけるという。

米国の州政府関係者たちは直接輸出使節団を率いて韓国を訪れたりもする。4月末にメリーランド州政府、5月はデラウェア州政府、6月は米商務省がそれぞれ20人前後の輸出使節団を率いて韓国を訪れる予定だ。

◆大きくなる通商・金融リスク

「消費大国」米国が輸出に拍車をかけているのは、貿易国と為替レート政策などをめぐってこれまでにない強攻モードを取っているのだと予告する。

ワシントンDCのある金融界の要人は、来年には国際通貨基金(IMF)が再びあわただしくなると見通した。原材料の価格下落などで経済破綻に直面し、すでにIMFに助けを要請していなければならない国が1つや2つではないということだ。彼は「何とか耐えてきた国が来年頃にはIMFに手を広げて要請する可能性が高く、その頃には国際金融市場が再び荒波の中に巻き込まれるだろう」と観測した。

内外の尋常でない状況を勘案すれば韓国は「辺境の島」として存在するようだ。4・13総選挙直後にワシントンDCを訪れたある野党所属の地方自治体長さえ韓国内の政治状況を心配していたほどだ。彼は「国会で過半を占めた野党が対与党闘争の過程で鮮明な争いを行い、与党は与党で親朴系と非朴系に割れて与野党が『4党体制』で大統領選挙に向かう可能性が高い」と憂慮した。来年まで韓国内の政治的大混乱が避けられないということだ。

韓国の危機論は、こと新しい話ではない。対内外の危険要因が浮上するたびに必ず危機論が登場した。2~3年前には韓国経済危機論を盛り込んだ『2030大胆な未来2』(チェ・ユンシク著)、『グローバル経済マトリックス』(イム・ヒョンロク著)のような本がベストセラー入りした。

◆「リーダーシップ不在」が最も危険

韓国政府はそのたびに「認知されたリスクはリスクではない」と反論した。数回の危機に対応する過程で学習能力を育て、何よりも危機に先制対応しなければならないという認識が広まっているので、小さい峠はあるだろうが大きい危機はないと楽観視した。ある現職の経済官僚は「危機の可能性を心配するのは良いが、危機をそそのかす報道は遠慮すべきだ」と警戒した。

しかしリスクが認知されたからといって安心できるわけではない。「リスクが、リーダーシップ不在という変数に会えば危機につながる」という指摘が通常ではない。ワシントンDC近隣に住む、ある重鎮政治家は「リスクを予想して感知したとしても、適時に適切な対策を立てることができなければ危機として広まる恐れがある」と心配していた。

韓国の国会内の少数与党の力学構図は、大統領選挙の政局と絡み合う。ワシントンDCシンクタンクのある韓国専門家は「危機が迫れば誰が責任ある決定を下せるのか心配になる」とつけ加えた。米国からすれば韓国は、暗礁だらけの海をさまざまな船頭が互いに争って航海する帆船の姿のように映っている。

パク・スジン ワシントン特派員