韓経:年俸4000万ウォンでも「最低賃金に満たない」韓国

  • 2016年4月5日

年俸4000万ウォン(約384万円)を受け取る大企業の正規社員が、現行法上の最低賃金さえ受け取れない労働者に分類されるという珍現象があらわれている。

年俸には賞与や成果給などがすべて含まれるが、最低賃金は賞与などを除いた基本給と一部の手当だけが計算されているからだ。

専門家たちは1988年に施行された最低賃金制度のために人件費は増えて雇用は減るという副作用があらわれていると指摘する。

財界によれば、大企業A社の今年の生産職の正規新入社員の年俸は4097万ウォンだが、最低賃金に含まれる賃金は年1497万ウォンに過ぎない。最低賃金の基準である年1512万ウォン(所定労働時間月209時間基準)に15万ウォン足りない。A社の労務担当役員は「最低賃金法に違反すれば3年以下の懲役などの処罰を受ける」として「これを避けるために基本給を上げて採用は減らさなければならないようだ」と話した。

最低賃金法および同法施行規則は、最低賃金に基本給と職務手当てのような固定性の手当だけを含んでいる。2カ月に1回出る賞与や成果給などは、最低賃金未達の可否を判断する基準に含まれていない。財界関係者は「最低賃金制度は低賃金労働者の生活安定のためのものなのに、大企業の労働者の賃金をさらに引き上げる方向に作用して導入の趣旨が揺らいでいる」と批判した。

最低賃金は2000年代に入ってから年平均8.8%も急上昇した。昨年、最低賃金委員会が定めた今年の最低賃金は1時間=6030ウォンで昨年より8.1%上がった。

それでも政界では争うように最低賃金の引き上げ公約を出している。セヌリ党は2020年までに1時間=9000ウォン、「共に民主党」は2020年に1万ウォンを主張している。2017年の最低賃金を決める最低賃金委は7日に最初の会議を開く予定だ。