韓経:【コラム】難局に直面した韓国経済、規制廃止で突破せよ

  • 2016年3月29日

韓国の経済状況が尋常ではない。輸出は前例のない低調さだ。グローバル景気低迷によって歴代最長となる15カ月連続の減少傾向を記録する見通しだ。内需回復もはるかに遠く見える。雇用不安と住居費負担の増加など、短期間では解決しにくい構造的問題が山積している。青年失業率は今年2月12.5%で、2012年の8.3%以降、毎月史上最高値を更新中だ。

グローバル経済もまた米国を除いて困難なのは同じだ。日本は2月にアジアで初めてマイナス金利を導入した。欧州中央銀行(ECB)は最近、量的緩和を増やしてマイナス金利の幅を拡大するなど破格的な通貨緩和政策を発表した。大規模な量的緩和にもかかわらず経済が再生する兆しを見せていないからだ。中国経済の状況も良くない。中国の成長率の鈍化スピードが予想よりもはやく、最近回復し始めた不動産景気を除けば産業全般が良くない。昨年の下半期から振るわない輸出はマイナス幅が拡大している。実物経済だけでなく中国政府の不十分な対処によって金融市場の不確実性も大きくなっているが、この余波が韓国の金融市場にまで及んでいる。

だが声なき進展があちこちで感知されている。3年間施行された日本のアベノミクス政策はマクロ経済の面では依然として不確かに見えるが、製造企業らの本国回帰と研究開発・設備投資拡大の効果を生んでいる。中国企業は莫大な資本力を前面に出して大規模な買収合併(M&A)で韓国との格差をいち早く狭めてきている。このような状況の中で韓国企業は逃げる日本、追いかけてくる中国の間に挟まれ身動きのできない境遇に陥るかもしれない。

それにもかかわらず韓国経済に濃厚な影だけがあるわけではない。原油安を基にグローバル競争力がある石油精製・石油化学産業など一部産業の営業利益率が改善されている。米国の独自の金利引き上げ基調のおかげでウォン・ドル為替レートも輸出に有利な方向に変わっている点は幸いなことだ。対外環境も肯定的な側面がうかがえる。まず中国は経済成長率が鈍化してはいるが主に輸出減少と投資鈍化のためであり、相対的に堅調な内需消費は韓国にとってチャンス要因になる可能性が高い。韓流熱風などに力づけられて化粧品、衣類など一部消費財の販売好調に輸出商品が資本財から消費財へと多元化している。まだ対中輸出中の消費財の割合は5%余りなので消費財の輸出増加の潜在力が非常に高いと言える。米国の景気回復も肯定的な要因だ。

韓国が経済的にかなり困難な時期であることだけは間違いない。しかし肯定的な思考で眺めれば危機を機会に変えることもできる。産油国の地政学的リスク、中国の景気鈍化などで当分は低油価時代が続くとみられるが、これはエネルギー輸入依存度の高い韓国経済にとって肯定的な面も大きい。またグローバル景気低迷の主要因は供給過剰だが、これを解消する過程が進行中なので今後は需要と供給のバランス点を探すことになるだろう。最近、各国政府が推進している規制緩和措置は企業らが再び成長して競争力を備える一助となるだろう。国内でも規制廃止に死活をかけている。当分は大変だが通貨危機やグローバル金融危機を克服した韓国の底力を今一度見せる時だ。

キム・テオク シホグループ会長