韓経:【コラム】韓国の未来100年、科学技術にかかる(1)

  • 2016年3月28日

4月は科学の月だ。政府が科学技術振興に取り組んで今年で50周年を迎えるため、その意味はさらに大きい。戦争の廃虚の上に「漢江(ハンガン)の奇跡」を起こし、世界11位の経済大国に浮上するうえで、科学技術の力が大きかった。

1960年代半ばまで韓国の1人あたりの国民所得は100ドルにもならなかった。ほとんどの国民が農業や手工業に従事した。政府の研究開発(R&D)予算はわずか8700万ドルで、現在の価値に換算すれば年間約235億ウォン(約23億円)にすぎず、産業研究はなかった。そのような韓国だが、韓国科学技術研究院(KIST)が米国の援助を受けて1966年にスタートし、本格的な成長動力を得始めた。政府は貧困から抜け出すために海外から帰ってきた科学者の助言と支援を受け、工業化の火をつけた。

国土の大動脈である京釜(キョンブ)高速道路から、春の端境期を忘れさせた統一稲、造船と機械工業をもたらしたポスコ、半導体強国の地位を高めたDRAM半導体、宇宙強国の夢を打ち上げた「羅老(ナロ)」まで、科学技術は我々の生活を大きく変化させてきた。世界最高水準の情報通信技術(ICT)インフラを備えることになったのも、科学技術に対する関心と着実な投資のおかげだ。

かつて町内ごとに1、2台ほどしかなかった白黒テレビの前でチャンネル操縦者の役割をしていた子どもが、いつのまにか白髪の姿で幼い孫と一緒に宇宙ロケットと衛星開発を世界に知らせた「羅老」打ち上げをスマートテレビで眺めるようになったのは大きな祝福だ。短期間に多くの発展をもたらした科学技術が今後50年後、さらに100年後、我々の子孫の生活をどれほど変化させるか期待される。

最近、アルファ碁と李世ドル(イ・セドル)九段が行った囲碁対決で、人工知能(AI)が焦眉の関心事に浮上した。単純作業程度が可能だと思っていた機械がAIを通じて自ら学習して考える主体になる可能性があるという事実に戸惑う人も少なくない。しかしこれは小さな信号弾にすぎない。