韓経:中国、本土と連係して香港・マカオ経済活性化

  • 2016年3月17日

中国政府が本土の南部9省と香港・マカオ地域を包括する広域開発計画を推進することにした。

「9+2戦略」と名付けられたこの計画は福建省、広東省などの中国南部の省と香港・マカオ間の経済協力と交流をさらに活性化することで、沈滞する香港とマカオの経済に活力を吹き込むことを目標にしている。

中国政府のこの計画は、最近の香港・マカオの不況で反中情緒が広がっているのを阻止するためだという分析も出ている。

◆香港・マカオと中国南部の交流拡大

16日のサウスチャイナモーニングポスト(SCMP)によると、中国国務院は15日、南部9省と香港・マカオ間の経済統合拡大を骨子とする「9+2戦略」を公開した。

南部9省には広西チワン族自治区、福建省、江西省、湖南省、広東省、海南、四川省、貴州省、雲南省が含まれた。9省を合わせると、中国全体の人口と国内総生産(GDP)の約3分の1を占める。

この計画によると、中国政府は中国企業が香港に地域本部を設立するのを積極的に奨励し、域外の人民元中心地として香港の役割を強化する方針だ。また、香港とマカオの住民が中国本土でより容易に働き、居住できるよう関連規制を緩和する計画だ。この数年間、速いペースで成長している中国エンターテインメント産業に対する香港・マカオ企業の参加も積極的に推奨する予定だ。広東省に造成される自由貿易区の貿易と金融産業の発展のために香港・マカオ地域と緊密に協力していくことにした。

中国政府は「9+2戦略」の効率的推進のために香港-マカオ-珠海をつなぐ港珠澳大橋と香港-深セン間の高速鉄道建設を迅速に進めていくことにした。

◆中国政府「本土との連係強化がプラス」

香港経済はグローバル金融危機以前まで年6-7%台の成長を維持していたが、昨年は成長率が2.4%に落ちた。主要輸出対象だった中国の経済が失速する中、2014年下半期に発生した香港市民の反中・民主化デモ以降、香港を訪問する中国人観光客数が昨年3.9%減少した影響が大きかった。

国際格付け機関ムーディーズは12日、香港の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げ、「中国と香港の緊密な政治・経済・金融関連性のために香港の格付けの動きが中国を追う傾向がある」とし「中国の経済・金融不安定が香港の見通しを暗くしている」と説明した。

マカオはさらに深刻な状況だ。カジノ産業依存度が高いマカオは、習近平政権に入って進められた腐敗根絶キャンペーンの影響で中国人観光客が急減し、昨年の経済成長率が-20.3%まで落ちた。

香港・マカオ地域の景気低迷が続けば中国本土に対する不満がさらに増幅すると懸念し、中国政府がこれら地域の経済活性化に乗り出したというのが専門家の分析だ。

中国商務省の銭克明次官は15日に北京で開かれた全国人民代表大会の記者会見で、「中国との連係を強化することが香港とマカオの長期繁栄と安定を維持するのにプラスになる」と強調した。