韓経:ワクチンないジカウイルス急速拡散…韓国、疑い事例7件申告

  • 2016年2月3日

世界保健機関(WHO)が新生児の小頭症との関連が疑われる「ジカウイルス」の流行に対し、「国際保健緊急事態(PHEIC)」を宣言した。現在流行している南米と東南アジアを越え、世界的に広がる可能性があると判断したのだ。国内保健当局も海外入国者を通じて疾患が流入する可能性があると判断し、対応を強化することにした。

◆速やかに動いたWHO

WHOのマーガレット・チャン事務局長は1日(現地時間)、スイス・ジュネーブ本部で記者会見を開き、「緊急委員会のPHEIC宣言勧告を受け入れることにした」と発表した。この日、外部専門家18人で構成された緊急委員会はテレビ会議を通じて、「ジカウイルスが小頭症と関連があるという科学的証拠はないが、強い相関関係がある」という意見をまとめた。

ブラジルで申告された新生児の小頭症患者は約4000人。正確な原因は6-9カ月後に明らかになると予想される。今回の緊急事態宣言で、ジカウイルスの遮断とワクチン治療剤の開発に人材と財源が集中する見込みだ。しかしWHOはまだ貿易・旅行制限措置は必要ないと判断した。

今回の緊急事態宣言は予想より速かった。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理本部長職務代理(緊急状況センター長)は「ジカウイルスを媒介する蚊が広く分布していて世界的に広がる可能性があると判断したようだ」と述べた。感染者が少なくて免疫力がある人はほとんどなく、ワクチンや治療剤がないのもWHOが決定を急ぐことになった理由だ。

ジカウイルス感染者は1954年にナイジェリアで初めて発見された。約60年ぶりにこのウイルスは昨年から南米地域を中心に広がっている。ウイルス流行速度が急激に速まったことについて専門家は地球温暖化などの影響を挙げた。延世大江南セブランス病院のソン・ヨング感染内科教授は「蚊の問題は気候と関係がある」とし「暖かくなったことで蚊の個体数が増え、これによって感染者も増えることになった」と説明した。

◆船舶による蚊の流入も

保健福祉部はこの日午前、鄭鎮ヨプ(チョン・ジンヨプ)福祉部長官の主宰で専門家会議を開き、対応策について議論した。感染病注意段階は「関心」に維持するものの、南米から入る航空機の検疫などを強化することにした。ウイルス検査基準も用意し、医療機関に配布した。来年に予定されていた全国蚊分布調査は今年に操り上げられる。韓国では現在まで疑い事例7件が申告され、うち4件が陰性だった。鄭銀敬センター長は「妊婦は発生国に行かないことが最も重要だ」と述べた。

このように保健当局が速やかに対応した理由は、国内も安全地帯ではないという判断のためだ。南米と東南アジアは韓国と人的交流が多い。タイとブラジルから韓国に入国する人は年間170万人、4万人ほどだ。

南米や東南アジアを行き来するコンテナ船を通じてウイルスに感染した蚊が流入する可能性もある。気候変化のために流入した蚊が定着するという懸念もある。実際、アジアなどに生息していたヒトスジシマカは1980年代、廃タイヤにたまった水について世界再生タイヤ産業の中心地だった米ヒューストンに移ったりもした。国内でヒトスジシマカが最も多く発見されるところもカーセンターなど廃タイヤが多いところだ。ソン教授は「船舶と貨物まで詳しく調査する総合対策が必要だ」と述べた。