【コラム】TPP参加は韓日中経済統合の機会に(1)

  • 2015年7月8日

環太平洋経済連携協定(TPP)がようやく決勝ラインに入る雰囲気だ。米国のオバマ政権が紆余曲折の末、先月末に通商一括交渉権(TPA)を取得したからだ。TPP妥結後にも米国議会の批准過程は大激突を予告しているが、米国が21世紀初期の国際通商規範制定競争で主導権を握ったのは確実だ。TPPの進展はまだ交渉の外側にいる韓国と中国に新たな戦略的空間を提供する。米国、日本、カナダなどアジア太平洋地域12カ国が参加し、世界経済の40%、世界貿易の25%を超える比率のTPPをメガ自由貿易協定(FTA)と言うだけではTPPの重要性を把握しにくい。

TPPが世間の注目を浴びることになったのは、日本が交渉に参加した2013年春以降だ。長い歳月にわたる農業保護主義政策で強力な既得権勢力が持ちこたえている日本はその間、世界各国の競争的なFTAの流れから外れていた。世界市場で競争する韓国が米国および欧州連合(EU)とFTAを締結するのを、日本はただ眺めているだけだった。能動的で先制的な通商政策で経済領土を広めていく韓国を見ながら、日本はなぜ韓国のようにできないのかと自らをとがめた。

そのような日本の姿はもうない。TPP参加をためらっていた日本は2013年初め、安倍・オバマ首脳会談を通じてTPP交渉参加を電撃宣言した。TPP参加は、今までいかなる交渉でも扉が開かれなかった日本農業市場の開放を意味する。4月末に日本の首相では初めて米国議会上下院合同演説をした安倍首相は、その演説で日本農業市場の開放を強調した。日本の農業開放なくTPPが妥結するはずがないことを知る安倍首相は、農業開放で日本経済改革、TPP妥結、日米同盟強化という3つをつかもうという計算だ。日本とのFTAレースではるか先を進んでいた韓国にとって、日本のTPP参加は一瞬にして状況を反転させるものだ。日本はTPP参加の流れに乗り、EUとのFTA交渉も推進している。

◆FTAでの劣勢を覆す日本

韓国は朴槿恵(パク・クネ)政権発足の初年度、TPPに対する公式的な関心を表明した後、一歩も進めなかった。韓国政府がTPPを眺める視線には余裕があるほどだ。TPP参加国の大半とFTAを締結し、まだFTAを締結していない国は日本やメキシコほどだが、TPP加入のために韓日FTAを果たして推進できるのかという懐疑論や悲観論が政府当局者の頭の中を支配しているようだ。果たしてそうだろうか。

2004年11月の韓日FTA交渉中断の決定的な理由は、農業市場開放に対する日本の態度だった。韓国だけでは開けなかった日本農業市場の扉が米国が主導するTPPでは可能だという事実は、韓国がTPPの枠の中で韓日FTAを推進できる新たな動力を与える。