【社説】北核と経済、朴大統領は非常状況を訴えるが…

  • 2016年1月14日

朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨日の国民向け談話および記者会見で、北朝鮮の4回目の核実験と国内経済問題に対する政府の立場を明らかにした。朴大統領は「安保と経済が同時に危機を迎える非常状況に直面している」と強調した。特に北朝鮮の核挑発に対しては「北の態度変化をもたらすことができるほどの新しい制裁が盛り込まれた最も強力な対北制裁決議案が導き出されるよう、あらゆる外交的努力をしていく」と述べた。

水爆実験をするほど北の核挑発は一段階ずつ高まっているが、大統領の談話でも特に新しい内容は聞くことができなかった。北に対する糾弾と国際社会の強い制裁、中国の役割強調、テロ防止法の必要性の力説など、従来の政府の立場が大統領の言葉で整理された程度だった。大統領が規定した「非常状況」にふさわしい緊迫感や切実さ、決断力が見られなかったのが残念だ。開城(ケソン)工業団地に対する強力かつ断固たる意志も見えなかった。自主的な核防御論などは対北朝鮮圧力カードから排除された。

瀬戸際で冒険主義に国運をかける北朝鮮を平和と対話の場に引き出すのは容易ではない。外交と安保問題が持つ重層的な要因を勘案すれば、快刀乱麻式の解決法は難しいだろう。しかし原則と哲学だけは明確でなければいけない。失敗に傾いている親中路線についても、ドレスデン宣言に整理される対北朝鮮政策に関しても、大統領の説明は聞けなかった。「対北拡声器が最も確実で効果的な心理戦手段」という説明を聞かなければならないのはそれほど愉快なことではなかった。

その間の朴槿恵政権の対中国・対北朝鮮政策に問題が発生したとすれば、今ごろは外交ラインを組み直すことも必要だろう。原爆を越えて水爆を作り、潜水艦からICBMを発射する状況でも政府は言葉がない。ドレスデン宣言は依然として有効なのか、開城工業団地は安全なのかに対する質問も答弁も聞けなかった。大統領が繰り返し強調した労働改革も政府の指針が微温的な現状維持にすぎず、改革とは距離が遠い。非常状況であっても解決法は空回りしているというのが率直な評価だろう。