【時論】メガFTA時代、開放を恐れるな=韓国(1)

  • 2016年1月5日

今年の世界経済は新興国の不振、金融市場の不安定、地政学的摩擦の高まりという3つの暗礁がかくれている中で、先進国の景気回復と開発途上国の自救努力に力づけられて昨年よりも0.5ポイント高い2.9%の成長率を記録すると世界銀行は見通している。世界銀行によれば2010年以降、下り坂を歩んできた新興国の平均成長率が昨年には4%台未満に墜落した。2012年以降回復傾向を見せている先進国経済とは対照的だ。新興国の経済不振の理由としてはグローバル貿易の減少、原材料価格の下落など外部要因と政策の不確実性や生産性の下落など内部要因を挙げることができる。

各国政府は景気鈍化の循環的要因には通貨・財政政策の組み合わせで対処する一方、構造的要因には構造改革すなわち規制整備と労働市場の改革、生産性向上のための人的・物的資本の蓄積に努力してきた。特に先進国は、グローバル貿易と投資萎縮を制度的に防ぐために努力してきたがその結果、世界の通商秩序が揺れ動いている。

今後、世界の通商秩序は米国・欧州連合(EU)・日本が中心となる「先進国三角編隊」に再編される可能性が高い。そしてこの秩序は「メガFTA(自由貿易協定)」と「複数国の貿易協定」という2本の軸によって支えられるだろう。先月ナイロビの世界貿易機関(WTO)閣僚会議で見たようにドーハ開発交渉(DDA)は先進国(米国・EU)と新興国(中国・インド・ブラジル)間の異見によってこれ以上議論が不可能な状況になった。1990年代以降、爆発的な増加傾向を見せていた2国間FTAもまたメガFTAに吸収されている。結局、交渉が妥結した環太平洋経済連携協定(TPP)や進行中の米国・EUのFTA(TTIP)、日本・EUのFTAなどメガFTAが今後の通商秩序を主導する展望だ。特定の議題に関心を持った国々が集まって結ぶ複数国の貿易協定も大きな役割を果たしている。政府調達協定(GPA)、情報技術協定(ITA)、環境商品協定(EGA)、サービス貿易協定(TISA)などがその例だ。