【社説】強いドルの帰還…「逆トリフィンのジレンマ」に注目すべき=韓国

  • 2015年12月18日

米国中央準備制度理事会(FRB)が昨日、連邦公開市場委員会(FOMC)で基準金利を0.25ポイント引き上げた。9年6カ月ぶりの金利引き上げであり、7年ぶりのゼロ金利脱出だ。ジャネット・イエレンFRB議長は記者会見で、米国の雇用市場が改善されており物価も上がるという確信を繰り返し強調した。市場の不確実性についての解消が明らかになったという点は、FOMC委員が全員金利引き上げに賛成したという事実とも読み取れる。2018年には金利が年3.25%まで上がるという生半可な展望も出てくる。

FRBの金利引き上げは予定された手順だった。非伝統という言葉で包み込まれた超裁量的な通貨政策が長くは続かないということは自明だった。米議会さえFRBがこれ以上裁量政策ではなく公式に基づいて金利を決めさせようという法案を下院で通過させた。金利引き上げが発表されるとすぐに世界の株式市場が急騰してドルは強気を見せた。それだけ世界経済パラダイムに及ぼす影響がメガトン級だという証拠だ。FRBは否定しているが量的緩和時代が終幕を知らせたという分析が大多数だ。

今やこれまで世界中にばらまかれたドルが米国へと回帰しながら世界経済が一度揺らぐものと見られる。「強いドル」時代の再来だ。資本流出が早まる新興国では流動性の問題が発生する可能性もある。中国の危機は経済変数ではなく定数になっている状況だ。ジャンクボンド(投資非適格債権)市場でファンドラン(大規模資金の離脱)事態が発生する兆しも見える。これは無視できない要素だ。

最近、米国議会は原油輸出禁止法を廃棄することで合意した。世界最大の原油輸入国が原油輸出国に変身するのだ。米国の貿易赤字が減りながら全世界に流れ出たドル供給が徐々にふさがる可能性も大きい。基軸通貨国は常に貿易赤字を見るほかはないという、いわゆる「トリフィンのジレンマ」ではなく「逆トリフィンのジレンマ」時代が来るかもしれない。この場合、ドル流動性が深刻な制約に直面する可能性が高く、世界的にドル不足に苦しめられる可能性もある。世界が米国の動きに神経を尖らせている。