【社説】米国金利引き上げを前に、ますます心配大きくなる新興国危機論

  • 2015年12月15日

米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が16日(現地時間)に開かれる会議で基準金利を引き上げるという。9年ぶりの金利引き上げが迫っているのだ。米国の基準金利引き上げがどのような「津波」を追い立てるのかは予想が難しい。米国経済さえ例外になれないという分析も出てくる。

しかも新興国は「パーフェクトストーム」に包まれるという不安感がますます大きくなっている。これまで新興国市場に流れてきた米ドルが新興国から抜け出ることで、新興国企業らのドル負債も増えることは明らかだ。何より新興国は米国の金利引き上げ以降のドル高が予想されるにつれ、すでに通貨安になっている。

中国は米金利引き上げに備え、人民元をドルだけでなくユーロ・日本円などほかの主要貿易国の貨幣で構成された「通貨バスケット」に連動させると数日前に発表した。ドル高が人民元の切上げにつながることをあらかじめ遮断しようとする措置だ。輸出競争力のために人民元を追加で切り下げしようとする意図が読み取れる。ブラジル・マレーシア・タイ・トルコなど金利引き上げに脆弱だという評価を受けている新興国も、資本流出を防ぐためにあらゆる力をふりしぼっている。ところが新興国は為替レートが上がっても輸出には特に役立たないという展望だ。フィナンシャルタイムズ(FT)は新興国で過去18カ月間に貨幣価値が大きく下がったのに今年の輸出が10月基準で前年対比12.5%減少したと伝えた。

新興国の状況が尋常ではない。そうでなくても低原油価による逆オイルショックでサウジアラビアなど中東諸国やロシア・ブラジルなどの危機説が絶えることなく続いているところだ。米金利引き上げ以後、韓国にどんな火の粉が飛び散ってくるのか予想さえ難しい。すぐに輸出競争力で中国との格差が一層広がる恐れもある。何より急務なのは構造改革だ。すでに外国投資家は韓国の労働改革など一連の改革過程を不安気に眺めている。