【取材手帳】苦々しいシャオミ熱風=韓国

  • 2015年12月9日

ソーシャルネットワークサービス(SNS)を中心に、シャオミ(小米)熱風が激しい。最近出てきたファブレット「Redmi(紅米)Note3」は、4000ミリアンペアバッテリーに3ギガ(G)DRAMという高級仕様にもかかわらず「直接購買」なら20万ウォン前後で買える。シャオミは1万ウォンのイヤホン、スマートフォンと連動した電球、単位を思いのままに変えられる体重計など多様なアイデア商品も出している。ネットユーザーもシャオミを「大陸の実力」で呼んで称賛している。

だがSNSでのシャオミ称賛に必ずついて回るものがある。韓国の電子業界に対する軽蔑だ。最近あるメディアは「シャオミは、アップルとグーグルについて行くのに汲々としていた韓国の電子業界よりもはるかに創意的」としながら韓国企業を批判した。あるブロガーは「大企業がベンチャー企業の芽を踏んでしまう韓国ではシャオミのような企業が出てこられない」とも記した。事例は提示しなかった。

電子業界の人々の考えはどうだろうか。一言で表現すると、もどかしくて苦々しいという。とりあえず韓国ではシャオミのように値段を安くするのは不可能だ。シャオミが無視している特許料をみな出さなければならない。シャオミのように生産を外注に任せることもできない。サムスン電子やLGエレクトロニクスは依然として韓国で大型生産工場を運営している。製品を安く生産するために工場をなくせば直ちに世論と政界の袋叩きにあうのは明らかだ。

体重計や電球を生産することもできない。中小企業の領域を侵したと叱責されるからだ。大型工場を持っている会社は、基本的に多品種・少量生産が難しい。品質基準もシャオミよりはるかに厳格に守らなければならない。シャオミのように一部の国にだけ少量を売るのではなく全世界に物を売らなければならないからだ。電子業者の高位関係者は「シャオミがすごい面もあるが、率直に言ってアイデアでも製品の質でも韓国と比較する水準ではない」として「中国以外の地域では全く脅威にならない」と話した。

消費者はどこの国の製品でも安くて良いものを買えばそれだけのことだ。だが現実を無視した自国企業の軽蔑は望ましくない。「シャオミ熱風」の背後に、韓国の根深い反企業感情を感じるのは記者だけだろうか。