【社説】3.8%→3.1%、政府の成長率予測はなぜこうなのか=韓国(2)

  • 2015年6月26日

◆景気を回復させるという反市場・姑息政策も深刻な問題

企画財政部が提示した分野別対策には緊張感が見られない。急がれる青年雇用対策もそうだ。すでに雇用労働部が発表した賃金ピーク制導入企業の世代間共生雇用に対する支援のほか、これといった対策がない。一定数以上の青年雇用に税額控除の恩恵を与える青年雇用増大税制ほどしか新しいものはない。「雇用の崖」が問題だとしながら新たに雇用を創出する計画は一つもない。

カギとなる企業の投資を増やす対策も見られない。年金基金、産業銀行、民間企業などが共同で投資する10兆ウォン規模の韓国インフラ投資プラットホームを構築するというが、企業がどのように参加してどんなインフラ投資をするというのか分からない。輸出対策も関税の減免などを通じた資本財輸入活性化支援が目につく程度だ。

一方、市場に圧力を加えて価格を歪曲する政策は多い。教科書価格上限制を導入し、すでに失敗と判明した「割安ガソリンスタンド」をさらに増やし、健康保険を拡大し、医薬品価格を引き下げると大騒ぎだ。さらに庶民金融は規模をさらに拡大し、貸出金利を低め、いわゆる金融福祉を拡大するという。非課税・減免は逆にさらに増えるところだ。

このような形でどのように経済を回復させ、雇用を増やすというのか分からない。今年の成長率が2%台になるかもしれないと心配しながら、何をどうするというビジョンと方向性がない。雇用も成長も企業が作ると強調するが、企業が動いて市場を活性化する対策は見えない。この状況で最低賃金を段階的に引き上げるという言葉は繰り返し強調している。すでに3%台半ばに落ちた潜在成長率を引き上げる考えもない。むしろ来年の総選挙を意識した雰囲気ばかり漂うという指摘もある。

こうした政策基調と経済哲学では大規模な補正予算を組んで財政を補強しても特に変わるものはない。企業の投資拡大、成長率向上、雇用創出という好循環に導こうとするなら、何よりも投資を増やせるようにする政策が必要だ。企業の留保金を現金と見なし、現金を留保せず配当と賃金を増やせと留保金課税を導入し、ともすると最低賃金を上げろと圧力を加える状況では、企業と市場は活発にならない。すでに労働など4大改革は終わったという声が出ている。市場を歪めて企業を圧迫する政策ではどうにもならない。