世界初128GBのDRAMモジュール量産…サムスン15カ月ぶり「メモリー半導体神話」更新

  • 2015年11月27日

サムスン電子が「小さくして(微細工程)、積み重ねて(3次元技術)、突き抜ける(TSV、シリコン貫通電極)」各種の新技術を前面に出し、メモリー半導体の限界に挑戦している。今度はチップを積み重ねた後にこれらの間を突き抜けて電極につなげるTSV技術によって業界最大容量の128ギガバイト(GB)のDRAMモジュールを開発した。このモジュール1つでフルHD級(1080p)映画15本を一度に処理できる。特にこの技術で製造したDRAMモジュールは従来のワイヤーボンディング(Wire Bonding、電気線の連結)方式の製品よりもスピードが速く、消費電力は半分に過ぎない。

◆3兎をとらえた新技術TSV

サムスン電子はTSV技術を適用した128GBサーバー用DRAMモジュールの生産に入ったと26日発表した。昨年8月64GBの製品を出してから15カ月ぶりに容量を2倍に増やした。このモジュールには20ナノ工程で作った8ギガビット(Gb)DDR4DRAMチップが144個入る。

容量だけではない。TSV技術は完成されたチップを回路基板に組み込む先端の後工程(パッケージング)技術だ。かつてはチップを回路基板に組み込んだ後、電気線をつなげて積み重ねたが(ワイヤーボンディング)、今やチップを積み上げた後にそのシリコン基板を突き抜けて電極につなげる。ワイヤーボンディング方式に比べてデータ伝送距離が減り、処理スピードが速くなり、最短距離で電流が移動して電力消費を大幅に減らせ、サイズも小さくなって機器を薄くすることができる。

実際、今回の製品は64GB製品よりもスピードが2倍ほど速く、消費電力量は50%少ない。

情報技術(IT)市場で大きな注目を浴びるという観測が出てくる。ソーシャルネットワークサービス(SNS)やクラウドなどモバイル基盤サービスが広がりながらデータが急増しているからだ。

◆3DからTSV技術まで

半導体はこれまで工程の微細化を通じて容量を大きくしてきた。回路線幅を減らし、同じ空間に入るセルの数を増やしたのだ。だが微細工程は10ナノ(10億分の1m)に達して限界に至った。技術開発スピードが遅くなり開発コストも多くかかる。それで出てきたのが積み重ねる3D技術と突き抜けるTSV技術だ。

セルを上に積み重ねて作る3D技術は、構造が簡単なNAND型フラッシュメモリーメモリーにのみ使われる。サムスン電子は2013年8月から生産を始め、最近48段まで積み重ねて容量を256Gbまで増やした製品を出した。

業界関係者は「3D技術は上に積めば積むほど容量が大きくなるほかセル間の干渉が減って信頼性が高く消費電力も少ない」と説明した。

DRAMには後工程の技術であるTSVが適用される。これまでは回路基板に差し込んだ後、電気線でチップとチップ、チップと基板をつなげた。これがワイヤーボンディングだ。だが容量を高めれば線が長くなって複雑になる。それで従来のワイヤーボンディングは64GBが限界とみられていた。このために開発されたのがTSV技術だ。DRAMチップを一般紙の半分より薄く削って積み重ねた後に数百個の微細な穴を突き抜けて上下チップの穴を垂直に貫く電極につなげるのだ。