韓国の銀行、収益性が悪化…また純金利マージン低下

  • 2015年11月11日

銀行の収益性が悪化している。収益性指標の純金利マージン(NIM)が7-9月期に1.56%に下落し、過去最低となった。さらに企業のリストラが本格化すれば年末に大規模な貸倒引当金を積むしかなく、銀行の10-12月期の純利益はさらに減少する見込みだ。銀行が最近、コスト削減に取り組んでいる背景だ。

◆利益を出しにくい銀行

金融監督院が10日に出した国内銀行の営業実績暫定値によると、今年7-9月の17銀行の当期純利益は1兆4000億ウォン(約1500億円)と、前年同期比3000億ウォン(-15.7%)減少した。利下げで預貸マージンが縮小するなどNIMが下落した影響が大きかった。

銀行は非利子利益でも例年より実績が低かった。有価証券関連利益は前年同期比2000億ウォン減少した。国民、新韓、ハナ銀行などが保有するポスコ株の価値が落ちたからだ。ウォン安のため外貨借入金で為替差損が発生し、外貨・派生関連利益も4000億ウォン減少した。これを受け、銀行の収益全体で利子利益が占める比率は今年7-9月期91.3%と、前年同期(88.8%)に比べ2.5ポイント高まった。

銀行のNIMの下落傾向は続く見込みだ。日本でも三菱東京UFJの今年7-9月期のNIMがマイナス0.06%となるなど、主要銀行はすでに「マイナスNIM時代」に入っている。みずほ銀行も7-9月期にNIMが-0.07%に落ち、2012年7-9月期以来3年連続でマイナスとなった。

都市銀行の関係者は「日本の大手銀行は海外の企業と金融機関に日本円で貸して金を儲け、ゴールドマンサックスなど海外投資資産価値が上がり、国内部門の損失をばん回している」とし「国内の銀行も代案の準備が急がれる」と述べた。

◆「10-12月期に悪材料」

今年7-9月期は国内銀行の貸倒引当金が1兆9000億ウォンと前年同期(2兆5000億ウォン)に比べて減り、利益減少幅は大きくなかった。しかし10-12月期はこれも期待しにくいというのが銀行界の悩みだ。都市銀行の別の関係者は「金融当局が限界企業に対する徹底した選別を強調しているだけに、信用リスク評価でリストラ対象であるC、D等級が大きく増えると予想される」とし「正常に分類した貸出債権を固定以下で分類することになれば、引当金を大幅に積むしかない」と心配した。

通常10-12月期には不良債権整理および引当金積立で銀行の純利益が減るが、今年は造船業種と限界企業のリストラの余波で減少幅がさらに拡大するということだ。

主な金融グループと銀行の10-12月期の実績が7-9月期比で半減するという見方も出ている。7-9月期に最大の純利益6790億ウォンを出した新韓金融グループは10-12月期に3000億ウォン台後半に急減すると、証券業界は予想している。

このため銀行は強力な「コスト削減」に取り組んでいる。チョ・ヨンビョン新韓銀行長は最近の経営戦略会議で、不要不急の経費支出を最大限に減らすよう指示した。KEBハナ銀行は役職員を対象に紙代を節約するよう促している。会議では書類をコピーするのではなく、タブレットPCやノートブックを持って出席するよう勧めている。