【社説】南シナ海の自由航行原則は正当なものだ=韓国

  • 2015年11月6日

南シナ海をめぐる米中間の神経戦が高まっている中で韓国政府が航行自由の原則に対する明白な立場を明らかにした。韓民求(ハン・ミング)国防長官は数日前にマレーシアで開かれた第3次東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議で「大韓民国政府は南シナ海紛争の平和的解決と航海および上空飛行の自由が保障されなければならないという立場」と明らかにした。韓国政府がアシュトン・カーター米国国防長官、常万全国国防長相ら当事国の長官が集まった中で公開的にこうした意見を明らかにしたのはよくやったことだ。

韓長官の発言は韓国外交の「中国傾斜論」が国内外で提起される渦中に出てきたものであり、その意味は小さくない。韓米首脳会談の延期、朴槿恵(パク・クネ)大統領の中国戦勝節行事の出席、環太平洋経済連携協定(TPP)初期参加不発などで韓米間には微妙な緊張があったことも事実だ。米中の間で韓国外交が路頭に迷ったという話が出るほどであった。ついに先月、韓米首脳会談でオバマ米大統領が「中国が国際規範や法を遵守しない場合、韓国が声を出さなければならない」として南シナ海に対する韓国の立場表明を要求するに至った。

米国の要求ではなくても南シナ海は韓国の輸出入物流量の30%、輸入エネルギーの90%が通り過ぎる要所だ。ここに中国が建設した人工島は、国際法や慣行上でも領土とみるのが難しく、当然自由航行権が保障されなければならない所だ。そうした点で韓国政府が「南シナ海問題の平和的解決」という従来の原則的立場から脱して、航行の自由に関してもう少し明らかなメッセージを伝えたのだ。

南シナ海問題は今後もイシューになり続ける可能性が大きい。すぐに18~19日フィリピンのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、21~22日マレーシアで開かれる「ASEANプラス3」首脳会議や東アジア首脳会議などでも議論される可能性が大きい。韓米同盟という側面でもそうだが、経済的利害関係だけを置いてみてもこれ以上この問題に関して「中国の顔色うかがい」では困る。南シナ海に対する今回の韓国政府の宣言が国際規範に基づく、堂々としてバランスの取れた外交政策を展開するきっかけになることを願う。