【社説】高齢者も働ける…柔軟になった日本

  • 2015年10月23日

日本では70歳以上も働ける企業が2万9951社に達するという。厚生労働省の統計によると、従業員30人以上の企業約15万社の20%が高齢であるという理由では退職しない。希望者は全員65歳まで仕事ができる企業も10万8086社(72.5%)に上る。このような企業は増加傾向にある。画一的な定年により次々と引退していく韓国の現実とは比較される。

経済発展により寿命は飛躍的に伸びた。先進国は超高齢社会に突入している。未曾有の長寿社会に待ったなしで突き進んでいるのだ。それでも韓国は機械的な定年制度によって生産現場から強制的に退役させられている。知力と体力には問題がないのに画一的な退職制を維持するのは人的資源の浪費だ。準備をしっかり整えることができないまま強いられる退職が韓国では特に社会問題になっている。生産性が維持されているにもかかわらず、年齢だけを理由に熟練したシニア世代の技術を死蔵させて人手不足に苦しむ理由はない。

もちろん青年失業を放っておくというわけではない。だが、青年雇用のために高齢者の雇用維持ができないという論理こそが皮相的で非合理的な主張だ。かえってその反対だ。生産性も個人別業務特性も勘案しないまま画一的に定年を強制しながら雇用の柔軟性を殺してしまったため、企業は新規採用にさらに注意深くなってしまったのだ。この点でも定年60歳延長法は深刻な弱点を抱えている。法的定年制度を最初からなくして雇用を使用者と勤労者間の私的契約に委ねられるべきだ。賃金は年功序列やピーク制を越えて生産性給与に転換されるべきだ。それでこそ高齢者雇用も自然に増加して、青年の新規雇用も同時に増やせる。

高齢者の基準を65歳から70歳に引き上げようという最近の議論はこのような点で望ましい。牙山(アサン)政策研究院によると、来年から高齢者の年齢基準を2年ごとに1歳ずつ高めようという大韓老人会の提案が受け入れられれば今後20年間で基礎年金だけで126兆ウォン(約13兆4800億円)の財政支出を減らすことができるようになる。「低出産」対策のパラダイムも変えることができる。国民年金財政も改善される。問題は賃金と雇用の柔軟性だ。そのような労働改革でなければならない。