【取材手帳】ソニーはやってもサムスンはできない銀行業

  • 2015年10月22日

この前、日本の金融雑誌『ダイヤモンド』の副編集長に会った。韓国の主な経済イシューや産業・金融の現況を取材するためソウルに出張にきた彼は、韓国での初めてのインターネット専門銀行の予備認可を前にして気になることが多いとして会おうと要請してきた。

記者が以前、日本のインターネット専門銀行事業を取材したという話を聞いたという彼は、顔を見るやいなや「サムスンは今後、銀行業に進出するのか」について何度も尋ねてきた。

初めはいぶかしかったが、すぐに質問した理由が分かった。彼は、日本は15年前の2000年に産業資本の銀行業進出を禁じた銀行-産業分離規制をなくし、その結果ソニーがソニーバンクを設立したと伝えた。それと共に「サムスンも似たような経路を踏む可能性があるのではないか」と言った。

電子業でソニーを超えた経験があるサムスンがもし銀行業に参入する動きがあるならば、日本でも大きなニュースになるだろうと彼は話した。

今月初め東京で、韓国のイーマートといえるイオングループが作ったイオンバンクのオフライン店舗を訪れた時も似たようなことを経験した。内部の写真を撮ろうとしたところ職員がすぐに駆けつけて制止した。「韓国から来たようだが、本社と相談した後に写真撮影をしてもかまわないかを伝える」という彼は、約30分後に予想通り「写真撮影はダメだ」と言った。

ある女子職員がほとんどひざまずくほどの低姿勢で近づいてくると「情報技術(IT)が発達した韓国でインターネット専門銀行をするのに、ひょっとして日本に進出してきたらどうするのかというのが本社の憂慮」と伝えた。

韓国の金融委員会はインターネット専門銀行の認可申請書を提出した3つのコンソーシアムのうち1、2カ所に年末までに予備認可を出す方針だ。

だが銀産分離の規制を少なくとも緩和してみようという銀行法改正案は与野党の対立で今年中に通過するのか未知数だ。韓国も日本のようにサムスン、イーマートなどの大企業がインターネット専門銀行に挑戦できるようにしようということに対しては、金融委さえ「ダメな話」と釘をさしている。日本が感じる恐れを、韓国の私たち自らが取り越し苦労にさせているのではないのかと残念だ。