「韓国も日本のように『低出産担当長官』任命を」

  • 2015年10月20日

安倍首相が最近、人口減少問題に対応するために新設した「1億総活躍担当相」のように、韓国政府も少子高齢化問題を担当する「責任長官」を任命するべきだという主張が出てきた。企画財政部、雇用労働部、保健福祉部、女性家族部など複数の部処が少子高齢化対策の準備に参加し、政策の「選択と集中」が見られないという理由からだ。

「第3次低出産・高齢社会基本計画」の福祉政策は大規模な政府支出を前提にしているが、予算など財源調達方法は具体的に明示されず実効性が疑われるという指摘も提起された。

カン・ヘリョン梨花女子大経営学科教授は19日に開かれた「第3次低出産・高齢社会基本計画公聴会」で、「安倍首相が側近の閣僚を1億総活躍担当相に任命し、50年後にも人口1億人を維持すると明らかにしたのは非常に象徴的」とし「韓国政府も少子化問題を解決する意志が本当にあるのなら、『低出産担当長官』を設けなければいけない」と述べた。

この日の公聴会は大統領直属の低出産高齢社会委員会(以下、委員会)が前日に「第3次低出産・高齢社会基本計画」を発表した後、各界の意見を聴くために準備された。

カン教授は経済社会発展労使政委員会内の「仕事・家庭両立のための職場委員会」委員長を2013年8月から今年6月まで務めた経験を例に挙げ、「雇用部、企画財政部、福祉部、女性家族部など政府部処がそれぞれ主張するポイントが違うため、この数年間、少子化問題に財政を投入したものの、実効性は得られなかった」と指摘した。

また「1994年に『エンゼルプラン』という少子化対策を施行して以来5年ごとに明確なアジェンダ(政策目標)を提示した日本のように、韓国政府も選択と集中を明確にする必要がある」と強調した。

委員会が公開した基本計画に具体的な財源調達案がないため実効性が疑われるという懸念も出てきた。キム・ウォンシク建国大経済学科教授は「福祉政策は事実上支出を前提とし、多くの福祉政策が列挙されているが、予算や調達方法についてはほとんど言及がない」とし「より体系的で予算調達が可能な福祉政策にならなければ深刻な『高齢化MERS』に苦しむことになるだろう」と述べた。現在施行中の「出産クレジット」制度が財政負担の大きい代表的な福祉政策に挙げられた。出産クレジットは第2子以上の子どもを出産した国民年金加入者に12カ月以上の年金加入期間を追加する制度。

キム教授は「出産クレジットのために2083年までに毎年平均3兆ウォン(約3200億円)の予算を政府が負担しなければならず、負債が膨らむが、政府がこれをまた拡大しようとしている」とし「現在ある制度から整備し、新しい制度の導入を検討しなければいけない状況」と指摘した。キム教授は基本計画に含まれた高齢親和観光産業・高齢親和食品産業など「高齢親和産業」育成案についても「政府の大きな支援があってこそきちんと育成される」とし「場合によっては投資しても赤字が出る可能性が高い」と分析した。

◆1億人総活躍担当相

50年後にも日本の人口1億人を維持するために現在1.4人の合計特殊出生率を1.8人に引き上げる政策を担当する日本内閣府の特命担当大臣。安倍首相が内閣改造を断行し、少子高齢化問題に対応するために新設した。側近の加藤勝信官房副長官が任命された。