為替レート1カ月で70ウォンのウォン高…輸出企業「ウォン高Uターンするか」緊張

  • 2015年10月16日

韓国銀行の基準金利凍結でウォン・ドル為替レートが3カ月ぶりに1ドル=1130ウォン台のウォン高になった。写真はソウル乙支路(ウルチロ)KEBハナ銀行外国為替ディーリングルームの為替レート電光掲示板。

最近の韓国のウォン高の勢いはとりわけ急だった。ウォン・ドル為替レートは1カ月余り前(9月7日)の1ドル=1203.70ウォンから15日には1ドル=1130.20ウォンへと一気に70ウォン以上もウォン高が進んだ。外国為替専門家たちも「これほど動くとは思わなかった」として為替レートの展望に困惑するほどだ。為替レートで毎日利益が交錯する輸出業者にとっては非常事態だ。専門家たちは今後の為替レートの流れが▼米の金利引き上げ言及▼リスク選好心理▼外国為替当局の対応によって決定されるとみた。

◆ウォン安を予想していたが…

1カ月前まではウォン安に向かうのは明らかと思われていた。ドル高が相対的に進んでいたからだった。今年の上半期に米国景気指標が良好に出てくると米中央準備制度理事会(FRB)が下半期に金利を上げるだろうという予測が広がった。米の金利が上がればグローバル資金が米国に向かうことになり、これはドル高の要因だ。

中国景気が鈍化しながら新興国の不安が大きくなったのもウォン安の背景だった。今年8月には中国が突然人民元の切り下げを行いながら新興国の通貨安が進んだ。証券市場から外国人の資金が抜け出しながらウォンの為替レートは先月中旬1ドル=1200ウォン台までウォン安が進んだ。

雰囲気が変わったのはその直後だ。米国指標が揺らぎ始めながら「今年の金利引き上げは難しい」という見解が広がった。米の金利を決める連邦公開市場委員会(FOMC)内でも異見が出ながら急激にドル安に戻った。

◆リスク心理にかかった

14日には米国の9月の生産者物価指数(PPI)が前月よりも0.5%下落したことが明らかになって市場予想を下回った。ドル安が続くと15日ソウル外国為替市場のウォン・ドル為替レートも8.80ウォンのウォン高傾向で始まった。

取引場で韓国銀行金融通貨委員会が金利を全員一致で凍結したというニュースに、ウォン高の幅はより大きくなった。ハナ先物のチョン・ギョンパル市場分析チーム長は「パニックまでとはいかないが市場ではドルを投げ売りする雰囲気があった」として「今後1ドル=1124ウォン水準が崩れれば1ドル=1117ウォンまで進む可能性がある」とみた。

ただし専門家たちはウォン高の勢いが一時的であるという可能性に重きを置いている。ソン・ソンイン新韓金融投資エコノミストは「中国指標が振るわずグローバル証券市場が劣勢を見せるなどリスク資産の投資心理が停滞している」として「新興国の通貨高が続くのは難しいだろう」と展望した。米国の金利引き上げ変数が最初から消えたわけでもないという説明だ。

ある外国為替ディーラーは「市場変動性がより大きくなれば、外国為替当局が介入する可能性がある」として「1100ウォン水準が崩れる前に為替レートは反騰するだろう」と話した。

◆企業ら「来年の計画どのように…」

だが心配するに至らない状況というわけではない。韓銀はこの日の経済展望で今年の経常収支黒字が1100億ドルに達すると予想した。余ったドルがさらにウォン高を進める可能性があるという話だ。

韓国自動車産業研究所はウォン・ドル為替レートが10ウォンほどウォン高に進めば国内自動車業界の全体売り上げは4200億ウォンほど減ると分析した。1カ月間のウォン・ドル為替レートが70ウォンほどウォン高に進んだだけに、この状態が続けば年間売り上げは3兆ウォンが飛んで行く。

現代(ヒョンデ)自動車の関係者は「グローバル景気低迷の渦中でも下半期に入ってウォン・ドル為替レートが小幅にウォン安に動いて息をつくことができた」として「ウォン・ドル為替レートが再びウォン高に進んでグローバル販売が萎縮するのではと心配になる」と話した。企業別には起亜自動車が最も大きな打撃を受けると分析された。起亜車は国内生産比重が56%で、現代車(36%)よりも高く為替レートの変動に弱い傾向だ。