<『科学韓国』の足引っ張る慢性病> R&D投資世界2位…研究現場の士気は「底」

  • 2015年10月15日

韓国の研究開発(R&D)投資は、数値だけで見れば他国をうらやむことはない。未来創造科学部によれば政府のR&D予算は2011年の14兆8902億ウォンから今年は18兆8900億ウォン(約1兆9890億円)に増えた。来年のR&D予算増加率は0.2%に大きく落ちたが、2000年代に入ってから毎年着実に増えた。来年のR&D予算は18兆9363億ウォンで、米国・日本・中国・ドイツ・フランスに続き世界6位の水準だ。国内総生産(GDP)対比では2位だ。

だが国内の研究者が肌で感じる研究環境はなかなか改善されていない。昨年、未来部が発表した理工系人材の個人実態調査によれば、科学技術者の福祉厚生分野の職業満足度は23.6%に過ぎなかった。スイス国際経営開発院(IMD)の調査でも韓国の科学者が国家に魅力を感じる程度は29位だった。

政府は昨年汎部署合同で、研究に打ち込む環境造成のための科学技術者総合支援計画を出したが、半年を過ぎた今までに現場では特別な変化が見えないという反応だ。このような理由で産業と関連性がある出資研究所と企業研究者10人のうち6人は雇用の安定性や名誉、年金を理由に大学への離職を希望していることが明らかになった。

一貫していない科学政策も現場の研究の雰囲気を曇らせる主要原因として指定された。過去の政権では緑色技術を基調としており、現在は情報通信技術(ICT)事業化が最優先課題に浮上しながら一部の研究者は筋道をとらえられずにいる。李明博(イ・ミョンバク)政権で4大河川水質管理用に開発された「ロボット魚」の研究が監査院から研究成果が誇張されていると指摘されたのも“展示性”R&Dが一度や二度ではないという点を物語っている。

ソウル大学のオ・セジョン物理天文学部教授は「安定した研究環境をつくれば、研究者がノーベル賞受賞者のように他人がしない新しい研究、冒険的な研究に挑戦するだろう」と話した。