【寄稿】韓国経済、労働生産性から高めるべき

  • 2015年10月8日

韓国の輸出戦線に警告灯がついた。今年に入って9カ月連続で減少だ。景気は沈滞の沼に落ちて久しい。韓国経済がこのように沈滞に苦しむ理由は何か。3つの理由を挙げることができる。

一つ目はグローバル経済の沈滞だ。1980年代から短期収益を追う株主資本主義が強調され、企業は長期投資が難しくなり、消費も急速に冷え込んで、2008年の米国発金融危機を信号弾に世界的な不況が深まった。

二つ目は円安だ。2012年末に安倍首相が登場して施行した日本の大規模な量的緩和で円安が進んだが、その過程で競争関係にある韓国の主要商品の輸出が減少し、輸出産業を中心に経営悪化と景気低迷の悪循環が続いた。

三つ目は新興市場の委縮だ。中国、ブラジルなど新興国市場が世界的な不況および米国の利上げの動きで委縮し、韓国の輸出戦線も揺れている。特に韓国輸出の4分の1を占める中国経済のハードランディング懸念による打撃が深刻だ。

韓国経済は輸出不振および景気低迷を招くこうした国際経済環境にどう対処するべきか。答えは「輸出競争力の強化」にある。そのためには技術人材養成システムの構築、企業間の統廃合を通じた規模の経済の最大化、通商戦略の再編が重要だ。

日本や欧州連合(EU)が大規模な量的緩和による通貨安を通じて経済活性化を図っているのなら、韓国は技術・技能人材の養成を通じた労働生産性の向上に重点を置く必要がある。この際、技術人材養成システムを体系的に整備する案を積極的に講じるべきだ。技術人材養成産業を作り出すレベルまで関連システムを構築し、これを通じて育成した技術・技能人材の活動で各段階の労働生産性を向上させれば、これは自ずと韓国企業の競争力強化に直結するだろう。こうした人材養成システムが円滑に作動すれば、「雇用の崖」にぶつかった青年人材を中心にした間接雇用効果を発生させ、青年失業の解消にも大きく寄与するはずだ。

輸出競争力を高めるもう一つの方法は、企業間の統廃合と業務提携を通じて規模の経済効果を最大化することだ。造船業のように低価格受注の過当競争を引き起こす産業の統廃合を急ぐ必要がある。事業統廃合と業務提携を通じて先端技術産業を中心に研究開発(R&D)の大型化を実現できれば、今より技術レベルをはるかに高められるだろう。事業の統廃合は大企業間だけのことではない。中小・中堅企業間でもM&A(企業の合併・買収)を通じた事業統廃合と業務提携を通じたR&Dの大型化を推進する余地が多い。

最後に、通商戦略の再編も積極的に考慮する必要がある。いま中国と日本は世界のインフラ建設を中心に激しく受注競争をしている。韓国としては独自の海外インフラ建設事業受注体制を整備するべきだが、中国と日本の企業の力量を正確に評価することも重要だ。韓国の単独進出より、競争力がある日本・中国企業とコンソーシアムを構築すれば、相当な受注物量の確保が可能だと期待される。もちろんそのような接近のためには日本や中国とは異なる韓国企業ならではの競争力確保が必要だが、今の韓日間の第3国共同進出で確認できるように韓国が排他的競争力を確保する余地は十分にあると言えるだろう。

韓国経済が競争力強化の方向を正確にとらえ、政策的な努力を集中すれば、輸出競争力の強化はもちろん新しい成長のきっかけもつかめるはずだ。

李鍾允(イ・ジョンユン)韓日経済協会副会長