サムスン平沢工場に立ちはばかる「地域利己主義」

  • 2015年9月10日

サムスン電子が5月、京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)に着工した半導体工場が、相次ぐ地域の利己主義にぶつかって支障が避けられない見通しだ。

15万人余りの雇用を創出するサムスン電子の平沢半導体工場に入る送電線の建設に京畿道の安城市(アンソンシ)が反対する中で、隣接する忠清南道(チュンチョンナムド)の唐津市(タンジンシ)もこの工場に電力を供給する変電所の建設にブレーキをかけた。平沢の建設会社たちは、工場建設の仕事を優先的にくれという「ごり押し」まで使っている。財界ではサムスン電子がいっそのこと中国や東南アジアに工場を作るほうがましだったという話も出てくる。

9日、産業通商資源部によれば唐津市は、韓国電力が申請した北唐津変電所の建築許可を先月25日に差し戻した。北唐津変電所は、唐津火力発電所9・10号機で生産した電気をサムスン電子の平沢工場に送るために必須の施設だ。

唐津市が北唐津変電所の建築許可を差し戻したのは今回で3回目だ。唐津市は韓電の建築許可申請の時ごとに住民反対、送電線の地中化が不十分だといった各種の理由を出している。しかし韓電関係者は「唐津市が変電所の建設許可を出さない本当の理由は、今年初めに行政自治部が設定した平沢と唐津間の地域境界線に対する不満のため」と説明した。地域間の対立が関係のない企業の工場建設に障害物になっているのだ。

チェ・ヒボン産業部エネルギー産業政策官は「北唐津変電所が年内着工できなければ、サムスン電子の平沢半導体工場はもちろん京畿南部の電力供給にも支障が避けられない」と話した。ペ・ソングン韓国経済研究院副院長は「現代(ヒョンデ)自動車は過去15年間国内に工場を作らなかったし、サムスン電子も新規のスマートフォン工場はベトナムだけに建設している」として「平沢の半導体工場をめぐる地域の利益主義を見て、どこの企業が国内に投資するつもりになるだろうか」と反問した。