NYタイムズ「収益出ない『ゾンビ工場』が中国の成長の障害物」

  • 2015年9月1日

中国経済が成長の勢いを維持するには「ゾンビ工場」をなくす構造改革を断行する必要があると、ニューヨークタイムズ(NYT)が31日指摘した。ゾンビ工場とは生産した製品が売れず収益が出ないが、政府や銀行の支援で稼働を続ける生産施設をいう。

同紙は中国山西省長治県一帯のセメント工場を例に挙げながら、中国政府がゾンビ工場を追い出せず問題が深まる現実を指摘した。長治県には過去の好況期に工場が次々と建設されたが、現在は需要がなく工場が遊休化している。

この地域のあるセメント工場総責任者は「生産を中断すれば銀行から借りた資金を返済できず、莫大な損失が現実化する」とし「ひとまず利子だけでも返そうと工場を運営している」と述べた。同紙によると、昨年は長治県で需要の3倍にのぼるセメントが生産され、工場の3分の2は赤字を出した。

同紙は赤字工場も閉鎖より「ゾンビ工場」になる道を選択していると伝えた。中国政府と国営銀行は雇用維持を名目に債務再調整を通じて工場を支援し、地方政府も地域経済維持のためにセメント最低販売価格を定め、建設プロジェクトなどで工場を支援している。

同紙は過去の日本も同じ理由で赤字企業を支援したが成果を得られず長期沈滞を招いたという批判を受けたとし、中国政府が根本的な問題を解決せずゾンビ工場を維持すれば厳しい状況が長引くと指摘した。