試される李在鎔副会長のリーダーシップ…統合サムスン物産・電子の実績にかかる

  • 2015年7月21日

第一毛織とサムスン物産の合併で「李在鎔(イ・ジェヨン)体制」の枠組みが完成した。しかしこれはあくまでハードウェア次元だ。李在鎔体制が本当に完成するには、李在鎔サムスン電子副会長が当面の課題を突破する能力を見せなければいけないという指摘が多い。現在は合併の過程で約束した株主重視政策を着実に遂行し、信頼を回復することが急がれる。これとともに統合サムスン物産とグループの核心であるサムスン電子の実績改善が要求される。

◆株主の信頼回復が先

サムスンは統合サムスン物産の売上高を昨年基準の33兆6000億ウォン(約3兆6000億円)から2020年には60兆ウォンに増やし、税引前利益は6000億ウォンから4兆ウォンに引き上げるという攻撃的な目標を提示した。配当性向(純利益に対する配当金総額)拡大、株主権益委員会の設置など株主重視対策も出した。こうした約束を直ちに実践に移すことがサムスンと李副会長の当面の課題に浮上した。市場では「エリオットの攻撃を防ぐために急造した対策では」という見方もある。

今回の合併に反対した株主の信頼を回復することも課題だ。法的に問題がないという裁判所の判断が出たが、合併を進める過程で「合併比率が不公正」「なぜこの時期に合併するのか」という声が絶えなかった。17日に開かれたサムスン物産の株主総会で、ある少数株主は「愛国心で投票するが、次からはこうした合併比率でしてはいけない」と声を高めた。

グループの核心であるサムスン電子の実績も李副会長のリーダーシップを左右する要素だ。サムスン電子は今年4-6月期の営業利益が当初の期待とは違い、7兆ウォンに達しなかった。今年前半期の売上高は3年ぶりに100兆ウォンを割った。サムスンがグループレベルで死活をかけて開発した戦略スマートフォン「ギャラクシーS6」(S6エッジ含む)は販売が予想を下回っている。テレビ、冷蔵庫、エアコンなど家電部門は収益性が高くない。半導体が唯一善戦しているが、いつ中国が挑戦してくるか分からない。

財界の関係者は「李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン会長が少ない持ち株比率でサムスンを支配したのは、誰も問題視できないほど卓越した経営能力のおかげだった」とし「李副会長のリーダーシップも結局、サムスン電子と統合サムスン物産の実績を引き上げて新しいビジョンを提示できるかどうかにかかっている」と話した。

◆長期戦準備のエリオットの攻勢を防げるか

エリオットの攻撃を防げるかどうかもリーダーシップの側面で重要な基準だ。エリオットは株主総会で敗れた直後、「あらゆる可能性を残している」と述べ、2次攻撃を予告した状態だ。

エリオットは株主総会前日の16日、サムスン物産の大株主の国民年金(11.21%)、サムスンSDI(7.18%)、サムスン火災(4.65%)に「合併に賛成してはいけない」というメッセージの書簡を送った。これらを相手に無差別訴訟に踏み出す可能性があるという意味だ。

エリオットはサムスンSDIとサムスン火災の株もそれぞれ1%ほど取得した。1%以上の株主は会社を相手に株主代表訴訟を起こしたり取締役を相手に違法行為の中断を求める訴訟を起こすことができる。

エリオットはサムスン物産で7.12%の株式を保有する3大株主だが、統合サムスン物産では持ち株比率が2.03%に低下する。それだけ発言権は弱まる。市場ではエリオットが持ち株比率をさらに増やし、サムスンと長期戦に入る可能性が高いとみている。持ち株比率が3%を超えれば、臨時株主総会招集権、会計帳簿閲覧権が生じる。