【コラム】韓国、外来観光客2000万人「観光大国」になるには

  • 2015年7月20日

最近、世界経済フォーラム(WEF)が発表した「2015観光競争力報告書」によれば、調査対象141カ国中でスペインが最も競争力がある国と評価された。韓国の観光競争力は2013年の25位から4ランク下がった29位だ。30ランクも上がった中国(17位)や、7ランク上昇した日本(9位)と比較すると残念なばかりだ。

韓国の観光産業は急成長してきた。2008年に689万人だった外国人観光客数が昨年は1420万人を記録して6年で2倍になった。観光収入も着実に増加している。しかし韓国観光産業の未来のために競争力下落の原因を分析して中長期政策の代案を用意する必要がある。

まず観光に対する政策の優先順位を向上する必要がある。前出の報告書の「観光政策に対する優先順位」の項目で韓国は71位を記録した。スペインは6位だった。スペインは2008年の経済危機後に観光産業を重点育成した結果、国内総生産(GDP)の15%、全体新規雇用の4分の1を創り出す“孝行息子”産業に成長させた。韓国も雇用創出の宝庫である観光産業育成に政策の優先順位を置いて規制を撤廃し、税制優遇などを拡大して民間主導の観光産業の活性化を積極的に誘導する必要がある。

2番目、変化する観光トレンドを分析して地域の特性に合う多様な観光資源を開発しなければならない。最近の観光は単純訪問や消費観光から参加する観光、ストーリーテリング・精神治癒の観光などへと多角化している。スペインが年間6500万人にもなる外国観光客を誘致するのも、太陽や浜辺に代表される自然環境以外に牛追い祭り・トマト祭りなど参加型の祭り、レアルマドリード・FCバルセロナなど世界有数のサッカークラブ、サンティアゴ巡礼の道を通したヒーリング観光など多様な観光商品を保有しているからだ。韓国も観光大国として成長できる十分な潜在力を持っている。K-POPなどの文化韓流、テンプルステイ、非武装地帯(DMZ)など既存の文化観光資源を一層高品質・多様化してリピート率を高めることと同時にコンベンション観光、医療観光、ビューティー観光、クルーズ観光などの高付加価値を融合・複合した観光レジャー産業を育成していかなければならない。何よりも成長可能性が高い分野は医療観光だ。医療観光客は一般観光客に比べ滞在期間が2倍以上にもなり経済効果が大きい。韓国は世界レベルの医療技術とインフラ、相対的に低い医療点数と短い治療期間などの長所を持っているが、医療観光客数はタイやシンガポール、インドなどほかの国に比べて非常に少ない。医療観光活性化のために医療観光専門ホテルの設立など関連規制を緩和して診療過程での便宜拡大などを制度的に後押しする必要がある。

最後に、海外でのマーケティングを拡大強化して政府レベルで地方自治体の観光客誘致の努力に対する支援も強化する必要がある。韓国は観光客の大多数がソウル・済州(チェジュ)などに偏っていて地方別の多角化努力が急務だ。また外国人が地方を訪れる場合、言語の壁や宿泊場所の不足などさまざまな不便を体験しやすい。スペインの場合、通訳の提供、統一された観光案内体系の確立など地方の観光産業の育成に中央政府が中枢的な役割をしている。日本は地域の特性に合った誘致戦略を用意して地域別の観光政策を樹立調整するために観光マーケティング機関(DMO)の設立を推進している点も注視する必要がある。

パク・ヒグォン<駐スペイン大使>