韓経:カーボンニュートラルに揺れ動く原材料市場…韓国企業も超緊張(2)

  • 2021年8月26日

鉄鉱石は主にコークスを焼いて発生する熱を活用する高炉で銑鉄から作られる。鉄スクラップを入れて電気を燃料に使う電気炉からも銑鉄を作る。コスト節減のため高炉工法で銑鉄を生産する時も鉄スクラップを10%ほど入れる。鉄鉱石と鉄スクラップの価格は石油とは違い地政学的要因の影響も少ないため、造船、自動車、電子、建設など前方産業の景気に従い同様の動きを見せた。

世界の鉄鋼生産の約50%を占める中国がこうした価格同調化現象に亀裂を生み出した。中国は2060年までのカーボンニュートラル実現を目標に大々的な鉄鋼産業構造改編に出た。中国の二酸化炭素排出の15%を占める鉄鋼産業の変化なくして目標達成は難しいと判断した。

中国政府は鉄鋼減産とともに生産過程で多量の炭素を排出する高炉基盤の生産を減らし、電気炉の割合を拡大する産業再編に入った。炭素排出量が高炉工法の25%水準の電気炉の割合を現在の全鉄鋼生産の10%水準から2030年には40%まで増やすことが核心だ。

実際に中国は7月の粗鋼生産量を前年同期比約8%少ない8679万トンに減らした。これに対し鉄スクラップの活用比率を高めて中国内の鉄スクラップ需要は10~20%ほど急増した。鉄鋼業界関係者は「日本、韓国、ロシアなど高炉の割合が高い鉄鋼生産国で共通して現れる動き。一時的現象ではなく、構造的な変化と判断される」と話した。

◇「新資源戦争に備えなければ」

親環境モビリティの核心である二次電池の需要が爆発的に増え非鉄金属市場も揺れ動いている。電気自動車用バッテリーの核心素材である正極材の原料であるリチウムやニッケルをはじめ、特殊鋼の核心原料であるタングステン、コバルト、マグネシウムなどの価格が今年に入り急騰傾向を継続している。

多くの原材料を輸入に依存する韓国企業は対応に奔走している。鉄鋼業界では安定した鉄スクラップ供給網の構築が課題に浮上した。これまで韓国の鉄鋼会社の鉄スクラップ輸入の割合は20%にすぎなかった。だが韓国でもポスコが鉄スクラップの活用拡大に出て供給不足が予想されている。これに対し鉄鋼会社は海外輸入先多角化を推進中だが容易でない。中国やロシアなど主要な鉄スクラップ生産国が関税障壁を積み事実上鉄スクラップ輸出の道をふさいでいるからだ。

バッテリーメーカーと素材企業は原材料確保に総力戦を展開している。LGエネルギーソリューションは最近オーストラリアの原材料企業と長期供給契約を相次いで結び、今後10年間にわたり電気自動車250万台分のバッテリー製造に使われるニッケル14万1000トンとコバルト1万4000トンを確保した。ポスコも5月にオーストラリアのニッケル鉱業・製錬企業に2700億ウォンを投資し安定的供給基盤を確保した。

専門家らは原材料市場の構造的変化が「新資源戦争」を呼び起こしかねないだけに、政府レベルの原材料確保戦略が急がれると強調する。全国経済人連合会のリュ・ソンウォン産業戦略チーム長は「韓国政府が最近産業用レアメタルの備蓄量拡大に出たが、それだけでは不足する。莫大な投資費用と失敗の可能性を抱えている海外資源開発で政府がもっと積極的な役割をする必要がある」と話した。