韓経:LNGを超えメタノール船舶…韓国造船海洋が8隻受注

  • 2021年8月25日

大型メタノール推進船

韓国造船海洋が世界最大の海運会社であるマースクが運用する大型メタノール推進船を建造する。1万TEU級以上の大型メタノール推進船の建造は世界的に今回が初めてだ。メタノール推進船はアンモニア、水素を燃料とする船とともにポスト液化天然ガス(LNG)船舶として注目されている。既存のLNG運搬船だけでは海運会社が国際海事機関(IMO)の強化された環境規制をクリアするのに限界がある。韓国造船海洋はメタノールをエンジン燃料に使う船舶を前面に出してエコ船舶市場を主導するという戦略だ。

◇炭素中立時代に注目されるメタノール船舶

現代重工業グループの造船持ち株会社である韓国造船海洋は24日、マースクから1万6000TEU級の超大型メタノール推進コンテナ船8隻を1兆6474億ウォンで受注したと明らかにした。今後4隻を追加受注できるオプションも含まれた。これら船舶にはメタノール燃料推進エンジンが搭載され、2024年まで順次引き渡される予定だ。

韓国造船海洋の子会社現代尾浦造船は2016年に世界で初めてメタノール推進船2隻を引き渡しエコ船舶市場に参入した。世界で運航されている20隻ほどのメタノール推進船のうち3分の1は現代造船海洋が建造した船舶だ。マースクが韓国造船海洋をパートナーに選んだ理由だ。マースクは6月に2100TEU級船舶を韓国造船海洋に試験発注した後、本格的にメタノール推進船隊の拡張に乗り出している。

韓国造船海洋関係者は「今回の受注は大型コンテナ船にメタノール推進エンジンを搭載する初の事例という点で意味がある。マースクとメタノール、アンモニアなど代替燃料分野での協力を強化し、エコ船舶市場を先導するだろう」と話した。

◇強化される規制にエコ船隊拡張

マースクなどグローバル海運会社のエコ船隊拡張は強化される炭素排出規制への対応だ。IMOは2025年までに船舶の炭素排出量を2008年より30%以上、2050年までに70%縮小するのを目標にしている。IMOは6月に炭素排出量を指数化した船舶炭素集約度指数(CII)制度もまとめた。国際航海する船舶は2019年を基準として2024年から2026年まで毎年2%ずつCIIを低くしなければならない。

メタノールがエコ船舶燃料として最近急浮上しているのも規制強化のためだ。メタノールは既存の船舶燃料に比べ硫黄酸化物や窒素酸化物など汚染物質を80~90%ほど減らすことができ、炭素中立時代に適合した燃料に挙げられる。これまで生産単価が高く船舶燃料としては使われなかった。だが主原料である天然ガスの生産量が増え生産単価が下がったことで次世代船舶用燃料として注目されている。

また高い圧力と極低温が要求されるLNGと違い、メタノールは常温と一般大気圧でも貯蔵と移送が可能で、初期インフラ構築費用を減らすことができる。海洋に排出されても水に早く溶け生分解されるため海洋汚染を起こさないという点も長所だ。

海運業界関係者は「IMO規制に合わせるにはLNG運搬船だけでは力不足なのが現実。炭素排出がないメタノール、アンモニア、水素燃料など無炭素船舶の導入を増やすほかない」と話した。