韓経:韓国、供給不安・物流まひ・需要不振のデルタ株発三重苦が始まった(1)

  • 2021年8月23日

新型コロナウイルスのデルタ株によるサプライチェーン崩壊と物流まひ、世界的需要鈍化という三重苦が産業界を襲っている。韓国企業の業績も上半期にピークに達したという分析とともに下半期に成長が鈍化するという悲観論が大きくなっている。

22日の外信と関連業界によると、新型コロナウイルスのデルタ株の感染が世界的に拡大し、韓国の電子・自動車メーカーの部品需給難と生産支障にともなう不確実性が大きくなっている。ブルームバーグなど主要外信は、世界の半導体と各種電子部品生産の15~20%を担うベトナムやマレーシアなど東南アジアで新型コロナウイルスが拡散し、主要グローバル企業のサプライチェーンがまひしていると伝えた。

KOTRAなどによると、サムスン電子もベトナム政府の封鎖令で家電とスマートフォン生産に支障が出ており、現地に進出した韓国企業の多くの工場で稼動率が半分水準に落ちた状態だ。フィナンシャル・タイムズは「デルタ株の拡散で世界の企業の部品生産基地である東南アジアで生産支障が深刻だ。海運貨物大乱まで重なり部品の船積みが計画より数週間遅れる事例が続出している」と指摘した。

世界の需要がピークを過ぎたとの分析も出ている。ある家電企業の営業担当役員は「4~5月から需要鈍化を体感し始め、4-6月期の販売実績が期待値を下回った。年末のショッピングシーズンを狙った注文も昨年に満たない」と話した。

原材料価格と運賃急騰もリスクを加重させている。サムスン電子は今年の半期報告書で「CE部門の主要原材料であるテレビ・モニター用ディスプレーパネル価格が前年比約66%上昇した」と言及した。物流量基準で世界3位の港湾である中国の寧波舟山港が新型コロナウイルスにより部分閉鎖され海運運賃も高止まりを続けている。

米国や欧州などでワクチン接種速度が速まり消費者が再び財布を開くといっても供給が厳しいだろうという見通しが出ている。新型コロナウイルス新規感染者の急増でインドとベトナムなど企業の東南アジア生産工場が閉鎖と稼動を繰り返しているためだ。家電企業関係者は「8月までは在庫で持ちこたえたが限界に直面している。9月からは生産支障が避けられない」と懸念する。

◇企業襲った「デルタ株発の三重苦」

ベトナム南部ビンズオン省で電機部品を生産する中堅企業A社は先月から工場稼動率が20%台に落ち込んだ。デルタ株が急速に拡散した影響だ。現地省政府は労働者900人の外部移動を禁止し、会社が宿泊を提供するよう要求した。週1回新型コロナウイルス検査も実施しなければならない。A社関係者は「費用負担があまりに大きく、労働者数を減らしてでも稼動率を低くするほかない」と吐露した。

ホーチミン市にある中小縫製業者B社は先月初めから工場の稼働を止めた。B社代表は「宿泊施設を近く設置すると言ったが、省政府の役人がすぐに稼働を止めろと言った」と打ち明けた。ホーチミン市は来月15日まで生活必需品や医薬品を購入する時以外には外出と夜間通行を禁止している。