韓経:「圧倒的世界1位」…サムスンテレビ、「長期政権」に向け勝負に出る

  • 2021年7月26日

サムスン電子は110インチを販売中のマイクロLEDテレビのラインナップを年内に77インチまで拡張する計画だ。サムスン電子のモデルが110インチのマイクロLEDテレビを紹介している。[写真 サムスン電子]

サムスン電子が世界のテレビ市場で超格差を広げるための戦略を整えている。「クォンタム」と「マイクロ」の2本の軸でプレミアム製品群を再編し、後発走者の追撃圏から完全に抜け出すという計画だ。サムスンは2006年以降世界のテレビ市場で1位を守っている。

25日の電子業界によると、サムスン電子は来年上半期の発売を目標に55インチと65インチのQD-OLED(量子ドット有機EL)テレビを開発中だ。新製品は早ければ来年2月に米ラスベガスで開かれる世界最大IT・家電見本市のCES2022で公開される見通しだ。業界関係者は「サムスンがプレミアム戦略を強化している。クォンタム製品群ではQLEDとQD-OLED、マイクロ製品群では多様なサイズのマイクロLEDを出すだろう」と話した。

◇QD-OLED、QLEDの上位ラインに

サムスンはこれまでQD-OLED新製品を出すのかに対し言葉を控えてきたが、4月にサムスンディスプレーのパネルサンプルを受けて検討した上で発売を決めたという。サムスンディスプレーは昨年末からQD-OLEDパネルの試作品を生産し始めた。

テレビ業界ではサムスン電子の主力ラインであるQLEDと超プレミアム製品であるマイクロLEDの間隙を埋めるプレミアム製品が必要だとの指摘が絶えなかった。QD-OLEDテレビが発売されればクォンタム製品群でQLEDの上位ラインとなる。サムスン電子は消費者が最も好む大きさである55インチと65インチのQD-OLEDをまず発売し、70インチ以上の大型テレビ市場はQLEDで攻略する方針だ。

◇量子ドット粒子でより鮮明な色表現

QLEDとQD-OLEDには微細半導体である量子ドット粒子が使われる。2~7ナノメートル(1ナノメートル=10億分の1メートル)の量子ドット粒子は青色有機ELパネルの上に蒸着し薄い膜を形成する。液晶パネルの上に量子ドットフィルムを貼るQLEDとは違い、QD-OLEDはそれぞれの量子ドット粒子が色と光を表現する。

サムスン電子関係者は「QD-OLEDはブラックを正確に表現する有機ELの長所と、明るく色表現力が優れたQLEDの長所を全部備えた。バックライトが必要なく、折りたたんだり曲げたり多様な形態で製作することも可能だ」と話した。

◇77・88インチのマイクロLEDライン増設

超プレミアム製品であるマイクロLEDテレビの種類を増やし原価を引き下げる作業も進んでいる。サムスン電子は年内に88インチと77インチの新製品を発表する予定だ。このためベトナム・ホーチミンのテレビ事業所に専用生産ラインを追加で増設する。新しい生産ラインは来年から本格量産に入る。サムスン電子は現在ホーチミンに110インチのマイクロLED生産ラインを増設中だ。

マイクロLEDは100マイクロメートル(1マイクロメートル=100万分の1メートル)未満の大きさの超小型LEDチップが発光し画素単位で光と色を表現するスクリーンだ。画素別にRGB(赤・緑・青)3個のLEDチップを使い、4K(3840×2160)基準で約800万個のチップが必要だ。画面が小さくなればチップのサイズも小さくしなければならないため製造がより難しくなる。77インチに使われるチップは110インチ用チップの半分ほどだ。88インチから専用生産ラインが別に必要な理由だ。

◇「原価引き下げろ」技術開発に注力

サムスン電子は数年内にマイクロLED価格を8KQLEDテレビ(7680×4320)水準に引き下げるため技術開発にスピードを出している。まずパネルに使われる基板をプリント基板(PCB)からガラス基盤の薄膜トランジスタ(TFT)に変える方針だ。TFTはPCBに比べて工程段階が少なく、生産期間とコストを抑えられる。このためサムスンディスプレーは最近タスクフォースを構成してマイクロLED用TFT開発に着手した。サムスンディスプレーはQD-OLEDパネルもガラスTFTで製造している。

サムスン電子は数百万~数億個のチップをパネルにセットする製造方式を自動化する技術も開発中だ。チップをTFTの上に一度に散布した後に整列させる方式だ。現在テスト中で、開発が終われば製造コストが10分の1水準に減る。