韓経:韓国を飲み込む「デルタ株」…1カ月で感染者13倍急増(1)

  • 2021年7月20日

高校3年受験生および教職員の新型コロナ予防接種が始まった19日、ソウル龍山区(ヨンサング)の新型コロナ予防接種センターである生徒がワクチンを打っている。ホ・ムンチャン記者

従来の新型コロナウイルスより感染力が2.4倍も強い変異ウイルス「デルタ株」が速い速度で大韓民国を飲み込んでいる。韓国に上陸して3カ月で全体新規感染者の3分の1を感染させた。専門家は最近3週間、デルタ株感染者数が直前の週より3~5倍ずつ増えた点を考えると、近いうちに全体感染者の半分以上を占める「優勢株」になるものと予想している。

感染力が強い「デルタの時代」になれば、新型コロナの拡大傾向がさらに速くなるだろうという懸念の声もあがる。だが、デルタ株を防ぐ唯一の「盾」であるワクチンの導入日程に支障が生じ、50代年齢層の接種日程がまた先送りされた。

デルタ株が韓国で初めて発見されたのは4月18日だった。最初の2カ月間はそれほど強くなかった。一日に2~3人を感染させる程度だった。そこで、防疫当局も「懸念するような水準でない」として特別な関心を示さなかった。その間「米国とドイツでデルタ株が優勢株になった」という便りが聞こえたが、ただ「他人事」であるだけだった。そのようなデルタ株が本来の姿を現し始めたのは6月最後の週からだった。19日、疾病管理庁によると、6月第3週目に17人、第4週目に21人から一気に52人に増え、7月第1週目に250人、第2週目に719人へと急増し始めた。1カ月ぶりに42倍も増えたわけだ。変異株の分析を進めた件数が6月第3週目に700件余りで、7月第2週目に2000件余りに増えたという点を考えても増加傾向が著しい。変異ウイルスに感染した人は、71.8%がデルタ株だった。さらに、海外から入った感染者を加えれば、デルタ株の割合はさらに増える。

防疫当局がデルタ株の拡大を懸念するのは強力な感染力のためだ。従来のウイルスより2.4倍強いため、新型コロナの拡大傾向に火をつける可能性があるからだ。高麗(コリョ)大学九老(クロ)病院感染内科のキム・ウジュ教授は「マラソンに例えれば、デルタ株は従来のウイルスより2倍以上速い選手」とし「デルタ株が広がれば、全体感染者が急激に増えるしかない」と話した。

医療界はこのような理由で現在進行中である「第4次大流行」の原因の一つとしてデルタ株を挙げている。前日、新規感染者(1252人)が日曜日を基準に最も多く発生するなど、まだ落ち着いていない。政府と各地方自治体がこの日から全国に「5人以上の私的な集まりの禁止」措置を施行するなど、防疫の手綱を引き締めているが、一度に手綱が緩くなったデルタ株を防ぐことは簡単ではないと専門家は指摘する。