韓経:デルタ株の急拡大…WHO・米国「世界を支配する変異株になるだろう」

  • 2021年6月21日

英国でワクチンの接種で落ち着いていた新型コロナが再び拡大している。インド型変異株と呼ばれるデルタ株が広がっているからだ。世界保健機関(WHO)はデルタ株の感染力が他の類型より60%程度強いと推定した。専門家はワクチン接種の速度を上げて対応力を高める必要があると呼びかけた。

英国政府によると、19日(現地時間)基準で新たに確認された感染者は1万321人だ。14日以降1万人前後となっている。英国内感染者が1万人を超えたのは今年2月以降4カ月ぶりだ。

英国のワクチン接種率は46%を超えた。昨年12月8万人を上回るほど急増していた英国内感染者はワクチンの接種とともに減少傾向に転じた。先月1日には一日新規感染者が1353人まで減った。だが、先月末から感染者が再び増加している。鳥インフルエンザ情報共有の国際推進機構(GISAID)によると、英国で行われた新型コロナウイルスの遺伝子分析事例の85.6%をデルタ株が占めた。感染者10人に8人以上がデルタ株に感染して優勢株が変わった。ブリストル大学のアダム・フィン教授はBBCとのインタビューで「英国の3次流行は明らかに進行中」と指摘した。

英国は、世界で最も活発に新型コロナウイルスの塩基配列を分析している。英国で唯一デルタ株による感染者が多く確認されているのもこのためだとBBCは推定した。つまり、他の国々は状況をきちんと把握していないという意味だ。変異ウイルスのデルタ株を確認した国は80カ国だ。シンガポール、ロシア、ポルトガルなどもデルタ株による感染者の割合が高い。米国は遺伝子分析事例の9.9%がデルタ株だ。

昨年12月インドで初めて確認されたこの変異株は他の変異株より感染力が43~90%強いと知らされた。ウイルスがヒトの細胞の中に入るときに使うスパイクたん白質に突然変異ができて細胞に早く進入すると推定される。英国の研究によると、50歳以上の中高年層より若い層が感染する危険が2.5倍高かった。デルタ株による感染者はせきや嗅覚脱失などの症状が少なく現れた。頭痛、鼻水、発熱など風邪症状だけを訴えるため、感染者の選別がさらに難しいということだ。

各国政府は対応に出た。中国広東省深セン市保健当局は19日夜、700便以上の航空便を取り消した。デルタ株の拡大を防ぐためだ。ポルトガルは首都のリスボンに住む市民290万人が他の地域に移動しないように移動制限措置を取った。先月3月から不要な出国を禁止してきたカナダは、この措置を来月21日まで延長することにした。これに先立って、英国は21日に予定された封鎖解除措置を来月19日まで4週間延期した。

デルタ株が他のウイルスを抜いて“支配株”になるだろうという見通しも相次いだ。WHOのスワミナサン首席科学者は「デルタ株の感染力が強く、世界的な支配株になる過程にある」とした。WHOはこの変異株の感染力が英国で初めて確認されたアルファ株より60%強いと把握した。米国疾病予防管理センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー局長も「デルタ株が米国の支配株になるだろう」と見通した。デルタ株が6%程度と多くないドイツでも近い将来、この変異株が増えるものと予想した。

専門家は変異株が拡大するほどワクチンの接種が重要だと強調する。英国公衆衛生局によると、ファイザー製ワクチンのデルタ株への有効率は88%、アストラゼネカ製は60%だ。