韓国、たばこの値上げ前に密輸急増

  • 2014年12月9日

たばこの値上げを前に密輸が急激に増えていることが明らかになった。韓国政府は免税たばこが市中に流出するのを積極的に遮断する一方、免税店で1人当たり1カートン以上のたばこ購入者に対して精密検査を実施するなど監視を強化することにした。

◆たばこの値上げを狙った密輸急増

韓国関税庁が8日に発表した「たばこ密輸取り締まり総合対策」によると、2011年40億ウォン(約4億3300万円)、2012年32億ウォンに過ぎなかったたばこ密輸入取り締まり実績が昨年436億ウォンに急増したことに続き、今年に入り11月までで667億ウォンに達した。関税庁はたばこ価格引き上げの可能性が大きくなった昨年から密輸が急増した点に注目している。たばこ価格は来年1月から1箱あたり2500ウォン(「ESSE」基準)から4500ウォンと、2000ウォン値上げされる。

関税庁調査総括課のイ・ジェギル課長は「2004年にもたばこの値上げ直後に密輸規模が4倍以上急増したことがある」とし「たばこの場合、価格の62%ほど(2500ウォン基準1550ウォン)が税金なので、たばこの値上げを前後して密輸で税金分をごまかし、それだけ利益を得ようとする者が増える」と説明した。2004年17億ウォンだったたばこの密輸は同年12月のたばこ価格500ウォン引き上げの後は2005年112億ウォンに増加した。

韓国のたばこ密輸の特徴は、海外から外国たばこを密搬入する場合よりも国内たばこを海外輸出と偽装して国内で再販売する方式が主流だ。韓国たばこ価格が外国に比べて安いため、海外からたばこを密搬入しても国内で得る利益は大きくない。代わりに輸出用免税たばこを輸出せずに国内で売ることになれば、免税分と同じくらいの利益を得ることができる。

関税庁は、特に免税たばことして生産されて国内販売用に化ける事例に注目している。これまで免税たばこの流出の温床として見られてきた在韓米軍用たばこの市中流出を防ぐために、検・警察など捜査機関と合同取り締まりを行うことにした。昨年基準で国内で生産される免税たばこの量は18億9000万箱で、このうち約17億1000万箱が輸出されて免税店など保税地に置かれる量が1億箱、在韓米軍に納品される量が2700万箱に達する。

◆地方自治体と統合管理システム構築

関税庁はまた、旅行者や行商人などによるたばこ密輸に備え、免税店や機内販売などの管理を強化してたばこの過多購買者に対しては精密検査も実施することにした。現在、内国人(韓国人)のたばこ購買時の免税限度基準は1人当たり1カートンだ。関税当局は限度を越えて購入したたばこが摘発されれば、税関に保管して事後に処理する留置処分をする。密輸容疑が明白なら、罰金と加算税も課す。

イ課長は「例えば、滞留期間は短いがたばこを20カートン買うなど、過度購入しているとみられる者を出入国記録や職業などデータを基に選別し、集中モニタリングする」と説明した。

東南アジアなどで生産された値段の安いたばこの密輸入の可能性に備え、換積貨物の検査比率も高めることにした。これまで別個で管理されていた行政自治部の地方税管理システムと関税庁の輸出入管理システムをつなげ、たばこの生産から流通・輸出・積載の全過程を統合管理する「たばこ統合管理システム」も構築する方針だ。