【社説】中国のマイクロン買収の動きをめぐるグローバル産業戦争

  • 2015年7月16日

中国国営企業の紫光集団がメモリー半導体世界3位企業の米マイクロン・テクノロジーを230億ドルで買収すると提案した。半導体産業に対する中国の強い意志が感じられる。これは米国、韓国と直結するもう一つの激しいグローバル産業戦争を予告する。

中国のマイクロン買収が実現すれば、それ自体でグローバル半導体産業の再編を意味する。直ちにメモリーは韓中間の競争構図に急変する。この場合、年間2300億ドルにのぼる中国メモリー市場で韓国企業の位置づけが揺れる可能性がある。もちろん実現するかどうかは未知数だ。天文学的な買収価格提案が語っているように、マイクロンの規模があまりにも大きいうえ、企業間ディールを米国政府が承認しない可能性も高い。買収当事者が中国国営企業という点、半導体が持つ安保的重要性などを無視できないということだ。

しかし注目すべきことは、半導体に対する中国の意志が改めて確認された点だ。それも、これまで発表された中国政府の半導体育成策、中国最大液晶表示装置(LCD)企業BOEのメモリー進出宣言よりさらに一歩踏み出したものだ。自主開発に時間がかかり、技術ライセンスも容易でなければ、企業を買収してしまおうという戦略だ。結局、中国が半導体のライバルに浮上するのは時間の問題と見なければいけない。しかも米国がいつまで中国の買収の動きを防ぐかも分からない。マイクロンが競争力を失って危機を迎えれば、話は変わるかもしれない。敵も同志もないのがグローバルM&Aだ。

尻に火がついたのは世界1、2位の韓国企業だ。その間、中国がメモリー半導体を始めても、少なくとも5-10年は脅威にならないというのが、国内業界の分析だった。サムスンの中国半導体工場もそれで可能だったのだろう。しかしたとえ予想通りになるとしても5-10年は決して長い時間ではない。中国が目を向けるスマートフォン、半導体の後に備えた新しい成長動力まで考えればなおさらそうだ。