【コラム】危機の中にチャンスがある=韓国(1)

  • 2014年12月12日

そろそろ甲午年の1年を終える頃になった。筆者が幼かったときには、年末行事の1つが家族みんなで公衆浴場に行くことだった。お湯でふやけた汚れをあかすりタオルで落とし、きらきらに光った顔で浴場のドアを出るときは「別人になったね」という母親のほめ言葉に気分が良くなった思い出がよみがえる。

ここ数年間の韓国経済状況は、できることならお風呂に入れてでも輝くように磨いてみたいというのが率直な心情だ。今年の韓国経済は昨年の3.0%よりも高い3%台中盤の成長率が予想されていたにもかかわらず、全般的な雰囲気は昨年よりさらに暗いためだ。数日前、韓国開発研究院(KDI)は来年度の経済展望を発表する中で、経済成長率の展望値を今年5月の展望値から0.3~0.4ポイントずつ下方調整した。言葉は下方調整だが、世界経済が予想通り成長の勢いを回復して対内的に拡張的なマクロ経済政策が円滑に実行されるケースという前提を付けたことを見れば、事実上の赤信号をつけた警告ということになる。

2008年のグローバル金融危機以後、先進国と新興国が金融教科書を新たに書かなければいけないほど異常な方法の通貨政策を使って通貨を拡大供給し、財政支出を増やしたが結局世界経済は構造的な長期停滞(secular stagnation)局面に入り込んだ。米国の量的緩和が終了し、隣国を乞食にしてしまう近隣窮乏化政策と非難される日本の無制限金融緩和によって韓国の経済展望はさらに暗鬱なものになっている。円安が加速化しながら日本企業と直接的な競争関係にある韓国企業の利益が急減した。時価総額1、2位企業のサムスン電子や現代(ヒョンデ)自動車グループまで営業利益が大幅に減って2013年より株価水準が低くなった。中国など競争国の追撃と供給過剰の憂慮が重なった製油・化学・造船・機械などの韓国の看板製造業種は企業別人員縮小など大規模な構造調整を断行または準備中だ。情報技術(IT)産業の展望も、また暗いばかりだ。韓国情報産業連合会によれば、民間部門のIT投資減少と大規模プロジェクトが失踪して来年の景気はさらに悪くなるだろうという予測が優勢だ。その上に化粧品・飲食・通信・ファッション・レジャー産業など韓中自由貿易協定(FTA)の一部の恩恵業種だけが少しだけ良い姿を見せているだけだ。