外国人観光客に“滞留税”を課すというソウル市

  • 2014年12月15日

ソウル市とソウル市議会が外国人観光客を対象にした「旅行者滞留税(city tax)」賦課案を推進していて論議を呼んでいる。地方税項目を新設し、外国人観光客から税金を徴収するという趣旨だ。

ソウル市議会行政自治委員会は今月1日、「旅行者滞留税新設のための地方税法改正要求建議案」を全員一致で通過させたと14日、明らかにした。市議会は「外国の事例を参考にし、ホテルなどすべての宿泊所に宿泊する外国人観光客に人頭税概念で1人当たりの税金を徴収しなければならない」と強調した。

旅行者滞留税はドイツ、フランス、イタリア、スペインなど欧州で急速に広がっている。これらの国々では代表的な観光都市を中心に外国人観光客から観光税、宿泊税などの名目で税金を徴収している。例えば仏パリの場合、観光客の滞在期間と宿泊先の等級により税金が差別的に賦課される。米国も「ホテル宿泊税」という名目で地方自治体ごとにホテル宿泊料の平均10%を徴収している。

ソウル市も旅行者滞留税の導入に積極的に賛成を示している。ソウル市財務局のキム・ヨンハン局長は、今月1日開かれた市議会行政自治委員会で「日増しに厳しくなっていく市と自治区の財政環境を考慮した時、滞留税の導入は時期的に適切で新たな税源発掘案として妥当」と話した。ソウル市議会は滞留税導入のために市傘下のソウル研究院に妥当性研究を依頼する計画だ。

ソウル市と市議会の旅行者滞留税導入が現実化するかどうかは未知数だ。まず滞留税が導入されるには現行の地方税法改正が必要だ。地方税徴収項目に滞留税が新設されれば、ソウル市だけでなくすべての地方自治体が条例制定を通じて滞留税を徴収することができる。こうなれば外国人観光客誘致に悪影響を及ぼしかねないというのが業界関係者の指摘だ。米国・欧州などに比べて観光競争力に遅れをとっている韓国内の現実を勘案しなかった法改正という指摘も少なくない。

実際に済州道(チェジュド)は2012年に島に入ってくる観光客に環境寄与金名目の「入島税」を導入しようとしたが観光客減少を憂慮した道民たちの反発で失敗に終わったことがある。